今回は「謝り上手」という話をします。・・・大変申し訳ありませんが(笑)。

 

 

 先日、周りからとても評判のいいリボンさんがしみじみとこんな話をしてくれた。

「ぼくは踊り子さんから、よく怒られるんだよなぁ~。いつも謝ってばかりだよ」と嬉しそうに言っていた。なんで怒られるのか分からないが、嬉しそうに話すのだからきっとたいしたことではないのだろう。

「踊り子さんと仲良くなる秘訣は謝り上手なことかな」なんて言っている。

 

 言われてみると、私も女房には謝ってばかり。

新婚当初は、夫婦喧嘩したとき翌朝女房の方から「言い過ぎちゃってごめんなさい!」と言われ、それが無性にかわいく、ますます好きになっていたものだが、いつの頃からか謝るのは私ばかりになっていた。まぁ確かに非があるのはたいてい私の方ですが・・。

私の場合、夫婦喧嘩して気が収まらないときは、いつも事実関係を文章に落とし込んでみる。冷静に考えるとやはり私の方が悪いと思えることが多く、いつも私の方から謝っている。私には、こうしたものを書き集めた「サラリーマン夫婦考」という膨大なエッセイがある。ときに感情的に書きなぐったり、ときにしんみりと反省文を書いたり、・・・文章は「おまえが悪いんだからね」と優しく悟らせてくれ、私の心を落ち着かせてくれる。これは妻にも誰にも見せられない(笑)。なお、この中で考えた男女観、恋愛観などが今の私のストリップ・エッセイにも如実に表れている。

ともあれ、私が上手に謝っているから夫婦関係がうまくいっているのは間違いないこと。私が怒ったら、夫婦関係はとっくに破綻していたと思う。

男は謝り上手でないといけないんだろうなぁ~

 

 そのリボンさんが先に帰るとき、帰り間際に、ステージ正面の席に座っている私のところに来て、「もう帰るので!」とわざわざ挨拶してくれた。見たら、彼は顔見知りの人みんなに同じように挨拶して出て行った。それが自然にできる人であり、やっぱりみんなに好かれる人は違うなぁと感心させられた。

 立派な人ほど腰が低く、自分を下にもっていこうとするもの。周りの人を敬い、つねに相手から学ぶ姿勢を崩さない。

 リボンさんは踊り子さんのもつ神々しい美しさにひれ伏すからこそ真の奉仕ができる。低姿勢は相手に対する思いやりであり、優しさ。相手を大事に思うからこそ面倒なリボンの作業にも嬉々として没頭できる。

 また、好きな相手に対して怒るというレベルは少しむくれてみた程度が多く、所詮、愛情の裏返し。喧嘩するほど仲がいいということ。だから相手が上手に謝ってきたら、すぐ許しちゃう。男女関係がうまくいっている場合はそんなもの。

 謝り上手は相手のことを大事に思う愛情表現と思う。

 

 ということで、好きな女のために謝れる男というのは幸せなんだなぁ。。。