この日の日本、言うまでもなく素晴らしかった。

強烈なタテへの意欲を見せた長谷部。
香川に話題を奪われがちだった本田は、現時点では格も実績も違うのだというところを
強烈に見せつけた。
ほぼすべての選手が、かつてないほどの自信でプレーしていることがよくわかった。

だが、素晴らしかったのは韓国も同様。
朴智星だけという印象のあった5月のチームとは違い、この日の彼らは肉体的、精神的に
タフなだけでなく、頭脳的でもあることを証明した。

前半、いいところなく日本に押し込まれたにも関わらず、後半に入ると一気に巻き返す
ことができたのは、新監督が精神論を振り回すタイプではないということの表れ。
日本がそうであるように、韓国もまた自分たちのスタイルと可能性に強い自信を持った
チームになっていた。
朴智星がいなくてもこれだけやれるとなると、これはどこの国にとっても相当に手強い
相手になる。

日韓対決は両国民にとっては極めて重要な試合ではあったものの、欧米の第三者には、
退屈な田舎試合にすぎなかった。
だけど、たかが親善試合で、これほどハイレベルで激しい試合が展開されるとなれば、
話は変わってくると思う。

メキシコ対アメリカの一戦が“北中米のクラシコ”として欧州のマニアから注目される
ようになったのと同様、日韓戦が“アジアのクラシコ”として客を呼べる日が来るかも
しれない。

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