ほんとはね。ほんとはね、あげたかったんだ。 ひとつぶの、あめを。 でもね、もうひとりのわたしがこういうの。 「あげちゃだめだ。あげちゃだめだ」って。 それにゆうきもなかった。 だからわたしはあげなかった。 でも、これでいいのだ。これで。 わたしがあめをあげることでなにかがかわってしまうなら、 あげないほうがいいのだ。