テニスという競技を行うための道具としてラケットがあり、またラケットを用いて行うスポーツとしてテニスである。
テニスというスポーツでは必ずラケットを使わなくてはいけない。
バットではダメだ。
規定のルール内に当てはめた大きさであれば使えるかもしれないが、それでもってテニスをプレーすることは不可能だ。
むしろテニスのルール内に当てはめてしまったら、もはやそれはバットではなくラケットの一種なのかもしれない。
木製から金属、カーボングラファイトへと素材の進化は経てきたものの、最近ではグラファイトベースのフレームから変貌を遂げていない。
強度・柔軟性・加工のしやすさ・価格などを考慮すると、現状としてはカーボン樹脂が最も扱いやすい素材なのだろう。
物理的な合理性が簡単に極限まで来てしまうと、それ以上の進化は相当難しいのだと思う。
たとえば「傘」。
上から降ってくる雨を避ける為に使う道具。
たとえば「車輪」。
回転運動を利用して楽に物体を移動させる道具。
人間だけでなく動物にも使えるくらい、原始的かつ合理的。
ラケットもその類かもしれない。
相手の打ったボールを吸い込んで吐き出すバズーカがあったとしたら、テニスには使えない。
テニスのルールに適用不可だから。
ルール改正しかない。
それはテニスではなくなる。
テニスで用いられるラケットは、テニスがテニスである以上、不変的な存在といえる。
どれだけ開発が進んでも根本は変わらないのだ。