2013年の秋、錦織圭はそれまでのコーチ、

ダンテ・ボッティーニ

に加えて、元世界2位、1989年の全仏オープンでグランドスラム史上最年少で優勝した、

マイケル・チャン

を新たにコーチとしてチームに迎えた。

小柄ながらフットワークがよく、どんなボールも諦めない。勝者のメンタリティーを知っている。
当時、ランキング10位台で頭打ちだった錦織にはうってつけと思われた。

そして翌2014年には全米オープンで準優勝、世界ランキングもベスト8位以内を3年キープ、ツアーファイナルにも3年連続で出た。

メインコーチにダンテ、重要な大会ではマイケルが加わり、中尾トレーナー、現在は加えてロビー大橋がフィジカルをみる。

トップ選手の多くはある程度長期で同じコーチを起用している。

ナダルなどは幼少期から叔父のトニさんが見て、トップに立ってからもコーチであり続けたが、
去年でコーチの一線からは退き、今はカルロス・モヤが正コーチを務めている。

ジョコビッチもずっと彼を見ていたマリアン,ヴァイダにボリス・ベッカーを加えて、マリアンとの関係は一時解消したが、今シーズンから再びマリアンがメインコーチに戻った。

同じコーチに長くみて貰えば、日常から体調の変化も含めて良くも悪くも「一心同体」みたいな関係になるだろう。
それがいいのか、悪いのか?

1人のコーチが長く見れば、選手のテニスもスタイルが固まって一つのパターンが出来上がってしまうかもしれない。
それで結果が出なくなれば、選手としても違う角度から一度見てほしいと思うのも当然だ。

じゃあ、錦織圭とダンテーマイケルの関係はどうだろう?
今のままの体制で果たして錦織圭の悲願であるグランドスラム制覇が出来るのだろうか。

2014年には確かに一皮むけた。錦織も自分のテニスでトップ5の選手たちと戦えるという自信もある程度得ただろう。

しかし、あれからもう4年、まだ悲願は達成されていない。
もちろん、錦織の弱さの一つであるケガの多さの影響もある。

ただ2014年の結果を考えれば、今ごろまでには既に2回くらいグランドスラムを獲っていてもおかしくない。

何が今本当に必要なのか。

マイケルとの家族ぐるみのような今の関係でいいのか?

錦織にはまだ技術的に進化の余地があるのではないか?
そしてそれを与えられるのはマイケルではないのではないか?

などなど。

今回のトロントでの、ある意味衝撃的な敗戦を見て、そんなことまで考えてしまう錦織バカの独り言でした(≧∀≦)