夏の暑さも覚めやらぬ、昨年9月の終わり頃に
燃える闘志と青い体で京の都から到着した
その名も「水虫快足 」の靴下5セット。
私自身はさほど感じていませんでしたが
驚異的な生命力を持つ「白癬菌」との戦いは
まさしく「熾烈」の2文字を極める展開・・・。
巡る季節のその中で、水虫歴2年の男が見たものは
日本古来の「藍染」が、静かに水の流れる如く
どんな薬も受け付けなかった厄介者を
完膚なきまでに叩きのめしていく様。
劇的な足の変化に胸のすくような思いでしたが
世の形あるものは、いずれ壊れる定め
5足の戦士たちも無傷とはいきませんでした。
最新素材の「ベンベルグ」が使われていようとも
毎日の酷使は布地を少しずつ劣化させ
つま先やかかとに穴こそ空かないものの
ただでさえ薄い生地は、輪を掛けて薄くなり
地肌の色まで透けて見えるほどに変貌。
今や、その役割を立派に終えようとしています。
あれほど酷かった皮膚の荒れや
悩みの種だった匂いと痒みも消え去って
私の元に訪れたのは平和な日々・・・。
藍染の殺菌効果と靴下を組み合わせるという
「京都本藍染 藍のうた 」の着眼点
今さらながら恐るべしというべきでしょう。
これから、この両足がどんな経過をたどるのか
それは神のみぞ知ることかも知れませんが
少なくとも「京都本藍染 藍のうた 」と
そして「水虫快足 」の名前は私の胸に
キッチリと刻み込まれたのでありました。
お楽しみいただいてきた「MIZUMUSHI WARS」
これにて一巻の終わりと相成ります。
またいつか、どこかでお会いしましょう!

