#45 『1996年ワールドシリーズ第5 戦』
1-0でヤンキースが勝利したこの試合が、
先月J-sportsでメジャーリーグ特選として放送されていた。
この年、ヤンキースの優勝が決まるのは第6戦。
しかし第5戦の方を放送したところに
制作側のセンスを感じたのでそのことについて書いてみる。
この試合、ブレーブスの先発はジョン・スモルツ。
当時のブレーブスにはマダックス、グラビン、スモルツの
3人が毎年サイヤング賞を争っていた。
さらにここにデニー・ネーグルを加えた世界最強投手陣の中にあって、
この年のスモルツはシーズン24勝を挙げキャリア最高の数字を残していた。
ここに野手では若い二人のジョーンズが加わったチームは
90年代最高のチームと言われる絶対王者だった。
(アンドリュー・ジョーンズもまだ19歳)
片や名門とは名ばかりのヤンキース。
長い低迷期を脱するため大補強路線から生え抜きを育てるチームへ方針変換。
監督が変わり、GMが変わり、若手が対等。
15年ぶりの地区優勝で勝ち進んだワールドシリーズ。
その5戦目の先発はメジャー2年目にしてシーズン21勝のペティット。
まだ中継ぎ投手でしかなかったリベラに新人王のジーター。
後にコア4と呼ばれるうち3人がチームの方針変換によって出始める頃。
これだけ聞いて興奮が収まらなくなってくる。
1戦目(12-1)、2戦目(4-0)とブレーブスが圧倒した。
黄金時代を迎えた王者の前にやはり敵わないとの雰囲気もあったと思う。
しかし3戦目からホームに戻り
デービッド・コーンの好投によってヤンキースは息を吹き返す。
延長にもつれた4戦目も制し五分に戻して迎えたエース対決の第5戦。
まさに時代は変わろうとしていた。
これ以降も10年近く地区優勝を果たすブレーブス。
しかしこの96年を境に輝きを失ってしまう。
3年後にもワールドシリーズで
同じ顔合わせとなるがそこではブレーブスは4連敗。
ヤンキースはワールドシリーズ3連覇の真っ只中。
時代が変わる節目となったのが96年のプレーオフだと思っている。
その黄金期を支えたペティット、リベラが昨年引退。
ジーターも今シーズンで引退を発表した。
それだけのことがあって96年のあの試合を放送した意味。
さあ今年、田中将大が加わってさらに注目が集まるヤンキース。
伝統のピンストライプから益々目が離せない!
放送作家 広田山
ウノプロダクション株式会社
放送作家集団ストレンジャー
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放送作家育成プロジェクト2008~2015(事務所&全実践)
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