「普通さー」 

お喋り主婦の口癖である。

それでも最近は、長い年月をかけて矯正してきたのでてへぺろ、いや、私の(思うところの)普通かと思うんだけどさー、なんて付け加えることも忘れない。 恐らく、おっちょこちょいな部分があるお喋り主婦は若い頃から、色々取っ散らかっていたと想像できる。つか、若き日に取っ散らかっていたら、この注意力散漫になる老化現象が加わったら、グダグダなんではなかろうか。あんまり良く見ないで(メール)送っちゃってさーとか、送信押してから直ぐに間違いに気が付いちゃったりするんだよね、とか、とにかく片手落ちな仕事っぷりが常だ。当然、あちこちにごめんなさーいと謝りまくっているが、いえいえ、良いですよ、とか、やって置きましたよとか、親切にされるコトに多大な価値を見出しているようである。 

今回の案件は、お喋り主婦の上司が、ずっと該当者でない、該当者と同じ名字の人にメールを送信し続けていた事が判明した。宛先が複数いたので、仕事上問題なかったそうなのだけど、相手から誤送信ですよ、の案内はなかったという事だ。これにお喋り主婦は吠える。「普通さー。間違ったメールが来たら、違いますよって送らない?普通さー」って事だが、私のリアクションが薄いので、いつもの保険を掛けた言い回しを続ける。 私は送らない笑い泣きメールを送信したら、速攻内容と宛先を確認し、間違いに気が付いたら、破棄のお願いメールをするからだ。なので、誤送信した方が悪いと思ってるし、見返せば気が付くだろと思って放置だ。勿論、然るべき場合はお知らせするが、この手のやらかしは大抵トンチンカンな人ばかりなので、受け手の私は、またかよ、コイツって思ってる率が高い。加えて、良かれと思って伝えたら臍を曲げられたコトがあり、こんな面倒になるくらいなら沈黙を貫こうと決めている。でもお喋り主婦の価値観だと「普通送るでしょ。間違えてますよ、ってお知らせするでしょ」って事だ。っとに心底、他力本願なんだよなー。 

先日も頓珍漢営業から、宛先の1人が間違いと思われるメールが私宛に来た。マネージャーに送る所、同じ苗字のお喋り主婦が宛先に入っていたのだ。もう色々面倒だった私は、とっとと(お喋り主婦を抜かした)正しい宛先3名にしれっと返信したのだけど、裏ではお喋り主婦好みのやり取りが繰り広げられていたらしい(間違えてますよー➡あ、ゴメンナサイ➡いえいえ、良いですよー)。

もう1つ最近、お喋り主婦に刷り込んでいるマインドがある。私さー。他人に期待しないからさー。まぁそのうちこれも口癖になってくれることを祈るが、そうは言ってもマインドが伴うかは全く別問題だよね爆笑