これからの世の中はどうなっていくのか?
意思決定
人が意思決定に直面した場合、
誤った思考を辿ることに驚くことが多い
・正確な意思決定をしよう
みなさんはこの思考をどう思いますか?
先日、あるリサイクル業の社長と話をしていたときのこと。
ご存知の方が少ないかもしれないので、少し前置きを。
リサイクルといえば、ゴミを環境にやさしい処理方法で処理する、このようなイメージがあることと思う。
決して間違っているわけではありませんが、実際は市場原理によってリサイクル品は海外にどんどん輸出され、
その過程で温室効果ガスを大量に出しています
つまり、地球温暖化という犠牲の上にリサイクルビジネスが成り立っているという構図
当然、リサイクル業者は市場原理を先読みするために、海外の景気動向、物価動向、政府の政策に関心を寄せることになる。
その社長もご多分に漏れず、外部環境に興味を持っており、
私にいろいろと質問してくる。
中国の経済はどうか、3年後、5年後は?
スクラップ、紙、プラスチックの海外相場はどうか、
そして話は国内に移り、
日本の景気の先行きはどうか、3年後、5年後は?
などなど。
非常に勉強熱心な社長。
知っていること、私の考えであれば何でも答えるが、
それにしても遠慮というものを知らない
1時間くらい質問を受け続けて、
「実は今新しいリサイクルビジネスを考えていて」
と、質問の理由を語る。
確かに事前に入手しうる情報は入手した方がいい。
しかし、3年後、5年後どうなるのかは神様でもない限り分からない。
私の考えなどは、過去の経験値に基づく、現在の指標の分析結果に他ならない
そして情報入手を重視し過ぎて(リスクを恐れすぎて)、
時間をかけているようでは機会を失ってしまうことにもなる
新しいビジネスを興すときだけ情報入手をするのではなく、普段から情報入手を習慣化する。
ビジネスを興してから、さらに情報入手の精度を高める。
つまり、意思決定は“正確さ”以上に“速さ”が必要になるということ。
言いかえれば、ビジネスの成功はビジネス化する前からある程度決まっているということ。
意思決定の早い人は機会を確実にカタチに変えることができますし、失敗したときには傷口が広がらないうちに撤退できます。
こうした本質に気が付かないようであれば、新しいビジネスに挑戦などしない方がいいわけです。
高い確率で失敗するだけです。しかも、再起不能のおまけ付きになることも。。。
高度成長期、バブル期を経験した経営者やたまたま成功した経営者の多くはこれができないようです。
成功、失敗に係わらず、謙虚な分析・反省が必要ですね。
言うまでもありませんが、
意思決定を早くするということと、浅はかとは違います。
そして、従来方針の変更を意思決定したときなどは、社員には特に丁寧な説明をしてくださいね。
そうしないと、優柔不断な人だと思われてしまいますので。
今日の一言
「意思決定(成功)には普段の習慣が現れる。逆にいうと、普段の習慣が意思決定(成功)を左右する」
経営コンサルタント
佐竹 悟
物価の変動に伴い、リサイクルビジネスは益々読めなくなってきている。
数十億という投資は非常にリスクが高い。
小さく産んで、大きく育てる、という考えを持っていた方が安全。