2007年のダボス会議で、ビル・ゲイツは、「テレビが白黒からカラーになったように、これからは3Dのサービスの時代が来る」と予言していました。

(この時ゲイツは「何故3Dなのですか?」と司会者に聞かれて、「世界が3Dだから」と返していました。簡潔だけどすごく納得させられる回答)

もともと規定路線だったのか、それともビル・ゲイツがそう言ったからそうなったのか知りませんが、本当に最近は3Dに関する話題が多いですね。


特に今週は、幕張メッセでCEATECという電子情報技術の展示会が開かれているため、テレビや携帯端末に関する話題がとても多いのですが、話題の中心は、ひとつはiPhone対抗の携帯端末群であり、もうひとつは3D商品群の充実です。


反面、ハードウェアに関する報道は多いものの、サービスに関する重要な報道は少ないのが残念です。

iPhoneがそうであるように、新たなプラットフォームを利用して、どういう新サービスを開始・普及させるかが重要だと思うんですが。

(相変わらず、海外展開ができない、日本国民だけから儲けようとするような割高・消耗戦的なサービス展開はやめてほしいなあ)


ところで、3Dで何が見たいか、と聞かれたら、僕なんかだとまず思い浮かぶのは「ALWAYS 三丁目の夕日」で描かれたような、昔の町並みなどの風景ですね。


僕は「アバター」だの「アリス・イン・ワンダーランド」のように、架空の世界が3Dで表現されている映像素材にはあまり興味はないし、その為にわざわざ3Dテレビを買おうとは今のところ思わないのですが、いわゆる既視感が得られるような3Dにはとても期待しています。....つうか、「ALWAYS」の時代自体は、僕の少年時代よりももっと前だけど。

そういうものが観れるのだったら、3Dテレビ買ってもいいかな、と多分思ってしまうのです。

(あれっ、これって、オヤジバンドとかオヤジライダーと同じノリかしら、ひょっとして)


だから、「ALWAYS」は2005年公開だったけれど、当時から3Dでの撮影が想定されていればもっと素晴らしいものになっただろうなあ、と思うのです。(3Dでの続編や、1、2作目の3Dリメイクはやらないのかなあ)



ところで、Googleのストリートビューもサービス開始後2年が経って、当初は種々物議をかもしたものの、今ではだいぶ定着しましたが、このストリートビューでも、地域によっては3D画像が見られるようになっています。


考えてみれば、ストリートビューは今後このサービスを続けることによって、将来には「××年前の○○の町並み」みたいな画像を提供出来ることになる訳で、これはもう、もの凄いアセット(財産)ですよね。3Dに時系列の情報が加わって提供されるんですから。


既にヒストリーピン の様な、Google Map上に昔の写真を投稿して楽しむ、クラウド型のサービスも出現しています。このサービスは、現在はあまり操作性が良くないものの、時系列を組み合わせた映像サービスを楽しむ、という意味では、大変興味深いものがあります。


Googleの対抗者が同様のサービスを行なうという様な話は寡聞にして全く聞きませんが、日本の企業はそういう検討をしているのかしら。

願わくば、都市部の道路や、あるいは寺社仏閣のような歴史的建造物だけでなく、古い商店街や、改築されようとしている駅や、やはり改築や廃校になろうとしている学校の校舎の中の様子とか、そういう、比較的生活に密着していて、でもいずれ消え去る運命にあるものの3D画像を、ぜひ残して欲しいものです。


そうなったら、単に見て楽しむだけではなく、上記の様な映画などの素材や、都市計画などの研究資料、高齢者等の記憶障害の回想法リハビリテーションの資料など、非常に多種多様な用途があると思うのです。


日本の風景は日本の財産だと思うから、何とかして良いデータを残して、そして安価で誰でもが楽しめ、社会貢献にもなる、良いサービスにつなげて欲しいですね。




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