ボケッとしてたらずいぶん間が空いてしまいました。
先日行った、ヘルシンキの教会について書きます。
およそ教会らしくないこの佇まい....これは、フィンランドの首都ヘルシンキの市街地にある、テンペリアウキオ教会という教会です。
ここは1969年に完成したという事なので、かなり新しい部類に入ると思いますが、この教会の特徴は、岩盤をくりぬいて教会堂を造ってあるという事なのです。そこに木の桟で明かり取りを設けて、天井に銅のドームを張ったという、かなり異様な？構造になっています。
ヨーロッパに行きますと、そもそも教会を中心に成立している都市が多いので、大きな街の中心にはいつも教会があって、壮大な教会堂や尖塔が街のシンボルになっている場所も多いのですが、この教会はそれらとは対照的にとても目立たないのです。外から見るとちょっとした丘にしか見えないのですね。尖塔もないし。
因みに、ここからほんの1.5km程離れた、ヘルシンキ港の近くには、別のヘルシンキのシンボルであるヘルシンキ大聖堂があります。こちらは丸いドームを持ったネオ・クラシックの大きな建物で、目の前に元老院広場を擁した、遠くからも見えるヘルシンキのランドマークです。ヘルシンキ大聖堂もこのテンペリアウキオ教会も、どちらも福音ルーテル派の教会だそうですが。
このテンペリアウキオ教会には色々と変わったところがありますが、一番気になったのが、十字架なのであります。
十字架が、いわゆる杭ではなく、平板の組み合わせで十字の部分を抜いた形で構成してあるのです。
しかも左右対称でないところもなかなかモダンな感じですし、何よりも尖塔の上などの教会の最も高いところに掲げてある訳では全然なくて、入口の右上方の岩の斜面に何気なく？掲げてあるのです。
そもそも十字架が杭だという事を否定しているところがすごいなあ。
恐るべし北欧デザイン？
あまり日本で新規オープンの神社なんて話は聞きませんが、鳥居をアクリルでモダンに作ったりしようとするデザイナーさんっていたりするのかな？と、どこに行ってもアホな連想しかしない僕なのでした。