秋田さんの卵/講談社
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伊藤たかみさんの「秋田さんの卵」を読ませていただきました。


伊藤さんの作品は、今回初めて読ませていただきました。

この作品は表題作ほか1つの中篇2編からなってます。


私個人的には表題作でない「ボギー愛してるか」のほうが好きかな。

突然、友人のボギーが死んでしまい

その供養に出かける飯島と加藤。

ボギーと友達だったのかというと、ちょっと違和感はある。

だってボギーの供養だといって20万持っていくんだけど

その20万はボギーからだまし取ったものらしくて。

どうもボギーはいじめられっこだったみたい。

でも今の陰湿ないじめでなくて、仲間にいじられるキャラっていうのかな。

好きな女の子をばらされたり勝手に告白されたり。

でもいつもボギーは明るく笑ってた。

良い奴だよ、ボギー。

でも、その供養で20万円使ってしまうって話は

ちょっとおかしいのでは?と思ったけど

飯島も加藤もちょっと人間が壊れてるというか

心がおかしくなってるんだよね。

妻のことや漫画喫茶で仲良くなった人々とのことや

仕事関係者とのこととか

人との関わりを通じて飯島と加藤の心の葛藤や在り様を

丁寧に濃密に描いた作品です。

ちょこっと大人の事情じゃないと分からない部分もあるし。

何気ないことが実は大事だったということが分かったかな。



病院で病人の介護をしてる秋田さんの話も面白かったんだけどね。

こちらの作品のほうが人の死を意識されられたかなあ。