近藤史恵さんの「天使はモップを持って」です。


タイトルのイメージ通り、物語はオフィスの掃除のおばちゃん

(いや、若い女の子だからおばちゃんではなかった、失礼)キリコが

社会人1年生の大介の周りでちょっとした悪意からおこる事件を

鋭い洞察力で推理していくお話。

ちょっと物がなくなる、トイレが汚されるといった日常にある「ちょっとした」ことの裏にある

人間の悪意を感じて、ちょっと怖いなと思うところはありますが

主人公のキリコが明るいし、大介もいいやつで。

キリコも大介も悩んだり傷ついたりしながら成長してく部分もあるし。

ラストは、ちょっとタッチがかわってしまいますが

結末に大どんでん返し食らう感じがいいです。

ハッピーなどんでん返しなので許せますしね(笑)



掃除のおばちゃんていうと。

なんか主婦のパートタイム的な

ちょっとさげすんだイメージさえももっちゃう感じなんだけど

この主人公のキリコは掃除することに誇りをもってて

清掃員のプロであり、プライドももってる。

しかもゴミ箱の中身とか普段掃除してるところのちょっとした変化から

事件を推理して解決しちゃう鋭い洞察力と観察眼ももってるし。

すごく頭いいのよ。

若い女の子だけに服装もいまどきでおしゃれなんだよね。


今の時代、自分の仕事に誇りを持ててるあたり羨ましいし

人間としても女の子としてもすごく魅力的なんですよね。

そりゃあ、大介が惚れるわけだ(笑)



キリコちゃんはお掃除のプロなわけだけど

掃除の仕方の手際のよさとか見習いたいです。

掃除って汚れによって落とし方とかあるし。

自分ちでやってて思うけど、洗面所の鏡をよれずに磨くのって結構難しいですもん。

しかもオフィスビルの清掃って誰もいない早朝とかでしょ?

仕事とはいえ、毎朝早く起きて掃除してってすごいことですよ。

私は片づけ魔だけど、掃除魔じゃないからな(笑)

散らかりを片付けるのは好きだけど

磨いたりとかなー、ロマン感じないもんな。(笑)

手際よく隅々まできれいにするって

自分の心もきれいにしてるみたいですよね。



そうそう。

起こる事件の中にダイエットを問題にしてる事件があるんですけど。

 

特に太ってるわけじゃないんだけど

人間関係がうまくいかないのは自分がきれいじゃないからで

で、突然綺麗にはなれないでしょ。

だから、必死にやせようとする。

やせたら、綺麗になれて

きれいになったらいろんなことがうまくいく気がする。

でも人間関係と綺麗になること自体、関係ないのにね。
そんな感じに登場人物が謎説く部分があるんだけど

なんか深いし、わかる!!

と思ってしまいましたね。

こういう人間感情の切り取り方が近藤さんはとても上手だなって思います。




このキリコちゃんも実はシリーズ化されていて

「モップの精は深夜に現れる」

「モップの魔女は呪文を知ってる」

「モップの精と二匹のアルマジロ」と続きます。

1作目だとオフィスの清掃員だけど、2作目以降は

小さいオフィスに移ったり病院の清掃員だったりと舞台は変わります。

キリコと大介の関係も1作目のラストからぐっと変わってくし。


続編もおすすめのキリコシリーズでした~



うちも、明日、キッチンの換気扇の掃除しようかな・・・・・