先日からの流れで、堀川アサコさんの「幻想電氣館」を読みました。

この作品は先日読んだ「幻想郵便局」のシリーズもの。
「幻想郵便局」に登場する幽霊の真理子さんが
この映画館(電氣館)のことをちらっと話題に出してたので
幻想郵便局での真理子さんの殺人事件とか好きだった私的には
一点狙いで図書館で借りてきた本です(笑)


さて。
読み終わって思うのは、人間って死んでも強欲なのかしらね。
人間の3欲に性欲食欲睡眠欲があるけど
「あの人は強欲だよね」といわれるときの欲って
この3欲以外だと思うのですよ。
死んでまで欲することとかものとかって何だろうね。

あ、違うか。
生きてる時に満たされないから、死んでからもそれを求めちゃうのかね。
いずれにしても。
私のところに出てくる祖父母は優しいし私に害はない。
でもこの中に出てくる平井さんのおばあちゃんは
死んでからも実の孫を罠にはめたり殺そうとするの。
そこまで恨まれる孫って・・・・・・・


それと。物語のキーワードの一つが走馬灯なんですが。
この電氣館は表向きは古ぼけたさびれた映画館なんだけど
実はあの世に向かう人たちに個々の走馬灯を上映し
あの世に送り出す映画館なんですよね。

みんなデジタルで送られてくる自分だけの走馬灯の映像をみるのですよ。


私が最後に見る走馬灯の映像ってなんでしょうね。
よく聞くのは、過去のことがスローモーションで頭の中に流れるっていうけど。
あれ?逆に一気にバーッと映像が流れたって話もあるか。

あ、そういえば。

先日ですが、自家用車をぶつけられたんですけど。
運転席に向かって右から突っ込まれた形だったので
運転してた私には、ぶつかる瞬間というかせまってくる車の動きが
スローモーションで見え。
がっちゃん!とぶつかって衝撃を感じた瞬間に
バーッといろんなことが一気に頭をかけめぐりました。
あの時バーッと一気に頭を開けめぐったのが
私の走馬灯なのでしょうか。。。。



この作品。2013年に「幻想映画館」と改題され
講談社文庫より出版されてる模様。
で、前作の舞台の郵便局から今度の舞台は映画館に移ります。
主人公のスミレは父親の不倫を偶然目撃し後を追ってるうちに
この不思議な映画館である商店街の
この「電氣館」に迷い込んでしまいます。
もともと幽霊がみえてしまうスミレは
そのせいで学校生活がうまくいっておらず。不登校なのかな。
また映画技師の有働さんに恋をしてしまったこともあり
学校に行かずにこの映画館でバイトをすることになります。


次第に分かってくる映画館の謎が
あの世の世界を感じさせて面白いんだけど
前作は郵便局といってもさっぱり郵便局の描写はなかった。
なのに今作は映画館の仕組みとか作業とか思いっきり出てきます(笑)
それがかえって、現実的に思えるのかな。

個人的な感想ですが
この本は、ちょっと言い回しとか描写が難しくて
ん?んん?って理解しずらい部分がしばしば。
登場人物の絡みというか真相究明が
ラスト、急ピッチで進んでしまい
駆け抜ける推理小説的な印象をぬぐえなかったです。
この作者の描く登場人物って
全体的にあんまり他人の話を聞くをしない方たちばかりなのね。
この幻想電氣館でも、おのおの主人公関係なく好き勝手言ってやってて。
それが個々にどうつながっていくのか、わからないまま
ラスト、あんなことが起こってるのね!
ここにつながってるのね!
あ!!この人が!あれか!と
後半怒涛のごとく一気にくる謎解きに
ついていくのが精いっぱいでございました(笑)


前作の幻想郵便局がゆったり流れる感じとか余韻があって
それが幻想的な雰囲気を醸し出していたのに
これ、幽霊でてくるサスペンスだよ、殺人起こってるよ~
と、全体的にあの幻想感がなくなってる気がします。

前作が気に入ってる私的には、うーん。。。。。。って感じかなあ。

主人公の特技、今回はいかされてないし。
主人公の恋、後半どっかいっちゃってるし。


このシリーズの次の「幻想探偵社」に期待したいかな。