「お母さん、これでいい?」
「とっても良くできました。でも、もうちょっと頑張ってみましょう」
花曇りの朝の農園。微笑ましい親子の競演に、ふと農作業の手が止まる。
ピーチョン、ピーチョン・・・ 子供のあどけない鳴き声に続いて、
ホ~ホケキョ・・・ 親鳥の美しいソプラノが後を追う。
ウグイスの可愛いさえずりのレッスンは、幾度となく繰り返されていく。
その度にほころんだ顔が、耳が、農作業の手を止める。
「今日はここまでにしましょう」
「は~い!!」
そんな言葉を交わして飛び立ってしまったのか、急に寂しさが農園を包んだ。
