先日、深夜にふとつけたテレビで

アマチュア将棋名人の

「プロへの挑戦」という

ドキュメンタリー番組をやっていた。


「瀬川晶司」さん。

元奨励会3段リーグに在籍していた。


将棋のプロ棋士になるには

26歳という年齢制限までに4段に昇段し

奨励会を卒業しなくてはいけない。


夢破れ。

26歳を過ぎてから

大学を出て、NECに就職し

そして、将棋をし続けていた。


「プロ殺し」と言われるほど

プロアマ交流会では7割の勝率を築く。


2005年2月に、異例の「プロ編入の嘆願書」を

日本将棋連盟に提出。


波紋や議論を呼ぶが

特例として、6番勝負のプロ編入試験が認められる。

3勝でプロ

4敗で失格。


11月6日、念願のプロへと合格する。



先日、「将棋の子」という本を読んだばかりで

夢破れ、散っていった人たちの話を思い出した。

なんだか、とっても胸がきゅんとした。


甲子園で、負けて記念の土をつめる

球児の姿を眺めているような気分。



ドキュメンタリーの中で

「4段への昇段をかけた最後のリーグには

将棋を楽しむということを忘れていた。

負けて、奨励会を退会するときは

何をしたらいいのかわからなかった。

将棋を触りたいとも思わなかった。

それが、時間がたつにつれて

将棋を指すことがなんて楽しいのかと思った。

将棋を始めたころの気持ちを思い出した。

だからこそ、もう一度プロになりたいと思った。」



言葉は違っていたかもしれない。

ただ、このような感じのニュアンスのことを

ゆっくりと、気持ちをこめて

カメラに向かって語っていた。



プロ棋士への道は一つしかなかった。

それが、瀬川さんの果たした功績は大きい。

夢破れた、棋士の卵たち

将棋好きな人たちへの

大きな夢となるだろう。



夢を諦めずに追い続けられる。

その気持ちと挑戦する心は

素敵。


プロ棋士になったからといって

すべての棋士が、勝てるわけじゃない

その中で頑張ってほしい。


こういう人がいることによって

私のように、あまり将棋に詳しくないものにとっても

なんだか、将棋を身近に思ったり

興味を持つきっかけになるんだと思う。


大崎 善生
将棋の子