『人事考課ハンドブック』
『人事考課ハンドブック』
~ 管理職と人事担当者のための、すぐに読める便利なハンドブック ~
シャロン・アームストロング著
【この要約書で学べることとは?】
①人事考課が、管理職にとって価値のあるツールである理由。
②効果的に人事考課を行う方法。
【まずは3分間で理解する「本書の要点」】
◆管理職と従業員は一様に、 人事考課を不快なものだとみなしている。しかし、必ずしも不快なのではない。
◆人事考課は、生産性を向上させてくれる 、価値のあるものになり得るものであり、人事考課を行えば企業は目標を達成し易くなる。
◆人事考課は継続的に行うべきもので、一度きりで終わらせるべきではない。
◆人事考課の面談の準備は適切に整えること。よく考えず行えば、従業員の貢献を重要視していないと思わせてしまう。
◆給与の問題は、人事考課とは別の機会に話すようにすること。
◆企業の給与システムと評価方針は最初から明確にすること。
◆最近の成果を過度に重要視して評価したり、個人的な偏見で評価を歪めたりするなど、よくある人事考課エラーを避けること。
◆適切に記録し、公正振舞う事で、差別訴訟を防ぐことが出来る。
◆人事考課手法は、テレコミューィングやジョブ・シェアリングなど、新しい仕事のやり方を考慮したものでなければならない。
◆従業員の世代によって、必要な評価手法は異なる。
<本書の推薦>
人事考課とは具体的に何をすることでしょうか?
言葉通りの意味合いを示すとすれば、「仕事の結果または能力の程度を判定し,それを働く人々の処遇に結びつけること」を言います。
しかしながら、人間の行なった結果や能力をどのような基準で判断するのでしょうか?
誰しもが納得できる均一の基準を持って判定をするのであれば、問題はないでしょう。
しかし、その基準そのものが、人それぞれ異なるが故に、その評価が会社の考えるものと従業員の考えるものに誤差が生じることが多々あるのです。
「こんなに成果を上げているのにそれなりの評価をしてくれない」と不満を漏らす従業員がいたと思えば、「目標としている所にはまだ届いていない」と評価する会社側…そんなギャップが多くの企業で発生しているのではないでしょうか。
人事考課とはある意味では、従業員のモチベーションアップと会社へのロイヤリティ向上のためのものであり、最も慎重に且つ客観的に行うべきものであることは事実です。
ともすれ、どうしても人事担当者は、こうした人事考課の時期になるとどうしても悪者になってしまうこともまた事実です。
では、どのような人事考査を心がけることが、会社と従業員の間にギャップを生まず、また悪者にならないで済むのでしょうか?
本書「人事考課ハンドブック」に於いては、難しい人事考査についての考え方とどのようにすることで理想的な人事考課が出来るようになるかについて記載されています。
勿論、人事考課には終わりはなくて、時間をおうごとに更に進化していくものです。
それ故に多くのノウハウを知る必要があります。
経営者、役員、人事担当者のみならず、一般の社員の方にもこの本を読むことによって組織のあり方を再認識できると思います。