農家に習う、無形資産を実らせる方法(エグゼクティブブックサマリー) | 日本初!!ベストセラービジネス洋書要約配信

農家に習う、無形資産を実らせる方法(エグゼクティブブックサマリー)


日本初!!ベストセラービジネス洋書要約配信 農家に習う、無形資産を実らせる方法
~ 会社の知的財産に埋もれた利益を掘り起こす方法 ~
アンドリュー・J・シャーマン著


【この要約書で学べることとは?】
①農家の視点からビジネスを見るべき理由
②自分の会社の無形資産を最大限活用する方法
③革新が必要不可欠である理由
④長期間および組織的に革新する方法


【3分間で理解する「本書の要点」】
◆ビジネスの世界にいる人はすべて、革新から利益を収穫しようとする農家である。
◆ビジネスパーソンは、農家の秩序立った、包括的および長期的視点を取り入れるべきである。
◆企業の価値に占める無形資産の割合は増えている。よって、無形資産を使って新しいアイディアや新しい収益の流れを生み出すこと。
◆「企業内起業制度」を設けることで、組織内から革新することが出来る。
◆業界の知識や知的財産を使って、創造し、考案すること。
◆適切な法的手段と組織的手段を使って、自社の知的財産を保護すること。
◆革新の成功を促すのは企業文化である。新しいアイディアをひらめいた従業員には褒美を与えること。
◆見込みのある革新は、どの革新に対しても使う評価基準で評価し、企業に及ぼす影響を検証すること。
◆1人で革新する必要はない。パートナーと共同契約を結ぶことを検討すること。
◆未来を見据え、グローバル市場に参入する計画を立て、「クラウドソーシング」や多様性、科学教育への投資など、未来の革新の源を追い求めること。


本書のタイトル「農家に習う、無形資産を実らせる方法」からは、直接的に利益に結びつくというようなもの、つまり日々のビジネスから売り上げを向上させることができるというイメージは、沸きにくいかも知れません。


なぜならば、農業は明らかに衰退産業であり、「農家」「ビジネス」という単語から、ビジネス上即実践できる発想にたどり着くのは困難でしょう。


しかしながら、 よくよく考えてみれば、ビジネスパーソンとは、単に既存のものを売ることではなく、自ら製品やサービスを作りだし、それを育て、実をつける事のできる新しい市場を見つけ、また、市場を開拓していくことが望まれます。

製品やサービス = 作物、市場 = 畑 と考えれば、ビジネスパーソンは明らかに農家であり、逆を言えば、農家も、全くの無形の物を自らの市場で育てています。


故に、ビジネスパーソンでもあり、双方とも、発想や考えはまさに同じと言えるでしょう。


むしろ、農家の人が作物を育てるということは、1つのパターン化された事象のを「いつまでに」「どれだけの」作物を収穫することはセオリー通りに行なっていれば間違いなく達成されるでしょう。


よってその過程で起こる突発的なアクシデントに対しても教科書通りの対処をすることで克服できるものと考えられます。


こうした中長期的な計画の中で一つのプロダクトを完成させていくという農家の発想を、ビジネスパーソンが学ぶべき点は非常に多くあるように思います。


本書は、農家という作物を育て、実らせる職業をビジネスパーソンのあり方に当てはめて、企業の利益をどのように確保するかについて独自の視点で分析しています。


また、言及している部分は実に「当たり前」であり「王道」です。


しかし意外と、ある種の忘れ去られがちなことをもう一度思い出させてくれる良い本です。


方法論ばかりが語られている本を読むよりも、ビジネスの原点について書かれているこの本のほうがより多くの発見ができるはずです。