『赤い資本主義』(エグゼクティブブックサマリー) | 日本初!!ベストセラービジネス洋書要約配信

『赤い資本主義』(エグゼクティブブックサマリー)


日本初!!ベストセラービジネス洋書要約配信 『赤い資本主義』
~ 中国の目覚ましい成長を支える、不安定な金融基盤 ~

カールE・ウォルター、フレイザーJ・ハウイー共著


【この要約書で学べることとは?】
①中国政府はどのようにして金融部門を立て直したか
②中国の株式債券市場が、中国の経済において果たす役割
③中国の金融システムでは、将来の経済成長を維持することが出来ない理由


【3分間で理解する「本書の要点」】
◆中国の経済発展は世界中が目を見張るほどのものだが、1970年代の中国の経済は危機にひんしていた。
◆1974年、当時の最高指導者だった鄧小平が国連を訪れた時、代表団が用意できた旅費はわずか38,000ドルだった。
◆中国の金融市場を牛耳っているのは、市場力ではなく共産党幹部である。
◆中国は、国有銀行や政府関係団体への資金供給を、大手銀行に頼っている。
◆中国の銀行は、規模の割には革新的でも、国際競争力があるわけでもない。
◆中国はかつて、「鳥かご」政策を使って外国投資を特定の地域に限定していた。
◆中国の債券市場は活気が無く、毎日わずか数百件の取引しか行われていない。
◆中国の銀行は中国の総国債の70%を保有しており、ローンのように満期まで保有している。
◆共産党は、上場企業すべての所有権を持つことで、アジア最大の中国株式取引所を管理している。
◆中国の将来の年金債務は、年間GDPの10%から40%に相当する。


ここ数年の中国の経済発展はめざましいものがあり、現状でGDPは日本を抜き、今後も10年間で世界で最も経済発展する国だと言われています。


2004年度以降は、年間で10パーセント平均での経済成長率を占める数値を示しています。


中国の高度経済成長は、安価な労働力に支えられた輸出産業と言われています。


90年代後半より始まった世界的な経済不況によって日本をはじめ欧米各国の企業が、製品の生産コスト削減の為に、労働賃金の安い中国へ工場を移転することによって、中国での生産需要が大幅に伸びた結果とも言えます。


中国の経済成長は、労働単価の安さで支えられています。


言い換えれば、製造コストが上がることで成長は止まります。


つまり、これはあたかも日本の高度経済成長期に酷似しておりいつかは終演を迎える可能性すら否めないのが現実です。


しかしながら、自国の経済発展に大きな貢献をしていることもまた事実です。


本書「赤い資本主義」では、こうした中国の経済成長を支える、金融政策業界の裏側に迫っています。


今やGDPはアメリカにつぐ世界No.2となった中国は、一体どのような方向性で舵取りを行いどこまで発展し続けるのでしょうか。


かつて日本が体験したバブル期との違いや経済成長の更なる行方を深く掘り下げている本書をじっくりと見て行きましょう。