『天才的な野獣』（エグゼクティブブックサマリー）

『天才的な野獣』
～生態学から考える、徹底的な資本主義の見直しかた～
ハワード・ブルーム著

【この要約書で学べる事とは？】
①資本主義が人類を進歩させる最高の方法である理由とは？
②好況と不況のサイクルは、人間を含む生物や、また経済の分野において、遺伝子学上、どのようにプログラムされているのか
③２１世紀に、資本主義自体を再生させる方法とは？

【３分間で理解する「本書の要点」】
◆資本主義とは、政治的システムというより人間性をさらに高めるものである。
◆経済が崩壊しても、資本主義の責任ではない。むしろ、責任は、遺伝子上、全ての生物にプログラムされている好況と不況のサイクルにある。
◆「生態学」は、生物学的原理の観点から人間の経済活動を説明している。
◆人間の生化学的変化は、幸福感にも抑うつ感にも至らしめる。
◆人類は現在、好況と不況のサイクルを進歩させていく「複雑なエスカレーター」に乗っている。
◆文明は、「習慣の足場」、つまり、日常的に使用しているシンボルのパターンを創り出している。例えば、一般社会では、紙幣が商品の象徴的な代替として認められている。
◆西洋の経済、政府、ジャーナリズムやビジネスで見られるような資本主義は、消防法や水質保全などにおいて、多くの生活を改善してきた。
◆信頼感の要求は、生態学的であり、脳の中核を担っている。

「天才的な野獣」何とも大胆なタイトルのこの本は資本主義を独自の視点で解説しています。

本書はとくに市場を予測したり、資本主義経済を分析するうえで、非常に面白い視点のアプローチから考えさせる１冊です。

確かに資本主義とは、競争の思想であり、強きものこそを正義としていますが、良く考えれば、生態系も強きものがその頂点に君臨しているわけです。

つまり、資本主義こそ生物が生きていく中で仕組まれたプログラムであると本書では述べています。

企業経営者や投資家、金融業界に携わる方など、幅広い分野のかたにご一読頂きたい１冊です。

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