小雨の中、麻布台に本社を構える英国アストン・マーティン・ラゴンダ社正規代理店であるアトランティック・カーズ本社ショールームに伺って参りました。本社におけるショールームとはいえ、展示車両は外から眺められるように百貨店のショーウインドウのような作りとなっており、展示スペースも+αとこじんまりした中にも風格がただよう空間となっていました。(1台はオーダーメイドの打合せ用に置かれているようです)
写真撮影やリクエストにお答え頂き、そして裏話とご多忙の中お付き合い頂いたマネージャー氏に改めまして御礼申し上げます。(ヴァンキッシュ・オーナーの友人曰く「対応が違う」と)帰りの際はわざわざお見送りまでして頂き・・・(〃∇〃)



先ず第一印象は、戦闘機のような鋭さをもったフェイスに圧倒されてしまいました。特にフロントグリルは一連のDBシリーズの面影を残しながら、大きく段差を付ける事によってよりシャープな印象付けに成功しています。実車を見るまでは気になって仕方がなかったフロンとグリル下のエアインテークも、全く気になりませんでした。 



ボディーラインのシャープさを強調する為に多く用いられているスリットが入ったエアロパーツ。これらもボディーと一体成型となっているために、無理なく同化しよりスポーティーさをアピールしています。ボディーカラーも"カジノ・アイス"と呼ばれる新色を用いています。後ろに鎮座ましている"ヴァンキッシュS"と比べると歴然、単に"DB9"をエアロパーツで仮装しただけではない、計算された美のオーラを放っていました。



両サイドに設けられた伝統のエアアウトレットの上を横断するLEDのフラッシャーランプは、センスのよさが際立っています。



ホールメーカー不明ながら斬新なデザインのホイールです。



ホイールベースは"DB9"のシャーシを流用している為2,740mmと同じものの、全高1,270mm→1,245mm(-25mm)、全幅 1,875mm→1,915mm(+40mm)と視覚的にも威圧感を増しています。



大きく張り出したリアフェンダーは大径タイヤPIRELLI P-ZERO(295/30ZR19)を呑込み、段差無く綺麗にトレースされています。(要はツライチって事です)勿論ホイール・スペーサーなどでの調整はありません。



見慣れた"ヴァンキッシュ"からのテール・デザインですが、FIA-GTレース・マシンの"DBR9"を彷彿させるカーボンファイバー製ディヒューザーとマフラーエンドが只者ではない事を主張しています。



リアウインドウ下には「DBS OO7」のバッジが!



そして驚くべき事にこのドアは、全開した時点で約22.5度ほど上部方向に跳上がった形で止まります。まるで翼のようです。気持ち力を入れなくとも開閉時が出来た気がしました。



サイドステップには誇らしげにエンブレムと"DBS"「HAND BUILT BY ASTON MARTIN」が刻まれています。



心そそられる4点式シートベルトを備えた固定式バケットシート。(通常の3点式シートベルトの設置はありません)日常使用を考慮したクッション素材が入りデザインも個性があるステッチが施されています。市販化の際はレザー仕様がオプションとなることでしょう。サイドブレーキやシートのパワースイッチはこんなところに設置されてました。(シートの傾斜調整はダミー?)ちなみにヴァンキッシュは、手動調整も選択できます。



ここでボンド&ヴェスパーは、シートベルトをしていなかったのでは?疑惑が発覚!大いに盛上がりました。(;^_^A)



黒を基調とした内装はシックな色合いで落ち着いた中に品があります。
ちなみにセンターコンソールのエアコン送風口の上には、ポップアップ式のカーナビ用モニターが仕込んでありますが日本では使えません。マネージャー氏曰く「ヨーロッパのカーナビは凄く単純なものだから、日本製に慣れていると役に立たない」と。で、このモニターは主にDVDを見る為のものだそうです。(勿論本国装備のプレイヤーは、リージョンコードの関係で日本ではやっぱり使えません)



ちょっとやり過ぎ感もありますが・・・よしとしましょうか。



ナビシートはこんな感じです。落ち着いた色合いの上質なアルカンターラに囲まれた室内は、贅沢極まりない空間です。



問題の収納スペースはダミーとの事でしたが、あそこ開くはずなんですよ!(開きそうなんですが・・・あきまへん(´・ω・`)



ボンネットをオープンするとこんな感じです。

 

手の入れる隙もないエンジンルーム。水温管理が大変そうです。



本来シルバーコルゲートなんですが・・・間違ってもジャガーV12じゃありません。



組上げた職人さんの名前がプレートに刻印されていますヨーロッパでは名前によって価値が違うとか・・・。



マニホールドの下を覗くと、シャーシナンバーが打刻されたプレートがありました。これって正式車両じゃないのに・・・ベース車両のDB9のものなのか?



ボンネットの裏側は手作りの香りがいっぱいしました。実はダミーじゃないかとこれまた論議の的となったエアインテーク。

ただこのモデルは飽くまで、"DB9"ベースのコンセプトカーとお考えいただいた方がいいかと思います。実際ボディーはFRP製でエアロパーツ等も一体成型ですが、このままではEUの衝突安全基準はクリアできません。今盛んにスクープされています"DBRS9"と呼ばれる車両は、やはり外見上でも若干のモデファイが行われているようです。(グリルの段差がありません)この後この"DBS"はシンガポールに向かいその使命を終了します・・・。"DBS"は5台作られたとの話ですが実際にクラッシュした"DBS"と呼ばれるものが3台、その他"DB9"を用いたスタントカーを含めますと数知れず。貴重な現存するこの2台(もう1台は12/24迄英国ハロッズにて展示中)のうちの1台と対面できたという事が、私の喜びです。

デリバリーは未定ながら、予価3,000万円。いかがですか?

コチラで以前海外のマスコミ向け発表会の模様をUPしてありますので、プロの綺麗な写真がご希望の方はご覧下さい。