​新コラム 塾講師列伝開始! 


さて、コラム「わたしと受験」を書き終えて、新しい連載コラムを何にするかあれこれ考えてみましたが、これでいくことにしました。その名も「塾講師列伝」です。


私の受験生時代、浜学園講師時代に出会った数多くの個性ある講師たちを振り返り、彼らの何が優れていたのか、私は彼らから何を学び取ったのかを思うがままに書き連ねたいと思います。



​最初はやはりこの人! 


最初は前のコラム「わたしと受験」でも登場した、(現ワールドの社長になっている)鈴木信輝先生です。



私がこの先生をどのくらい尊敬しているかというと、こぐまの名前に一文字いただくくらいに尊敬キラキラしていますにっこり


私が先生の授業を受けたのは中3の最後の半年間、早稲アカでいうNNクラスのような特訓講座でのことでした。


 鋭利な刃物を思わせる透徹した論理


鈴木先生の授業は、鋭利な刃物を思わせるほどの鋭い切り口で文章を削ぎ落とし、「論理」構造の美しさを可視化するものでした。


系統としては論理エンジンで有名な出口先生の考え方に近いです。接続関係に注目して中心文を確定させ、その中心文と他の文の関係を捉えていくというパターンです。使われている用語も共通のものがあるので、おそらく、鈴木先生が出口先生の講義やテキストから学んだことをもとに、鈴木先生流に昇華したのがこの授業だったのでしょう。




 思考プロセスの添削


鈴木先生の授業で特徴的だったのが、「思考プロセスの添削」です。読解問題について、答案を添削するだけでなく、なぜその解答に至ったのかを大問1つにつきA3で1枚くらいの白紙に自由に書かせ、その中身を添削してくれるのです。


もともと国語が好きで論理的思考力には自信のあった思春期くま先生はこの教え方がハマりました。思考プロセスはいつも他の生徒の倍以上、両面使ってびっしり書いていました。


そしてそれを、またびっしりと赤ペンで添削する鈴木先生。その一言一言を噛み締めることで、私の論理的思考力はさらなる高みへといざなわれました。(正直、現代文については、高校3年間での成長より、この半年での成長の方が大きかったです。それだけ先生の力というものは大きい!)


 知の世界への誘い


また、秀逸だったのが先生自作のオリジナルテキスト。そこには、まだ私が見たこともない深遠な知の世界への誘いにあふれていました。エーリヒ・フロムの「自由からの逃走」、小林秀雄の「考えるヒント」など、中学生には正直難しいけれど全力で背伸びすればギリギリ届きそうなレベルの文章が、その本質を問う質の高い設問とともに並べてあるテキストは、何度読み返したか知れません。


 万人ウケする授業ではなかった


先生が講義で扱う文章は高校受験レベルを超えて高度なものが多く、高校受験対策のテキストとしては正直オーバースペックでした。また、記号を多用して解析的に解く方法にはついていけない生徒も多く、先生がつくった模試(早稲アカの「そっくり模試」のようなもの)は平均点20点台、2位で50点台という惨憺たるものでした。その中で70点台をとってぶっちぎりの1位をとった思春期くま先生。少なくともこの学年の中では鈴木先生の授業の真髄を一番理解していたと自負しています。



10年ぶりに再会! 


鈴木先生は当時京大の現役大学院生。私が先生に憧れて京大を目指し、同じ浜学園国語科講師になったことは、以前のコラムで書きました。



私が浜学園に入ったときには、鈴木先生はすでに就職されていませんでしたが、勉強会等で鈴木先生の薫陶を受けた先生方が、思考プロセス添削など鈴木先生のやり方を変えることなく授業を受け継いでいました。


その先生方から引き継ぐ形で私がこの受験コースの担当講師となり、思考プロセスの添削などのシステムは残しつつ、くま先生流のアレンジ(抽象的な理論の(記号化ではなく)図解化や、言語論や社会論など「テーマ別」講義の導入等)を加え、テキストも全面改訂しました。


鈴木先生とはその後、浜学園講師同士の結婚式があり、その場で再会することができました。中学卒業依頼実に10年ぶりの再会でした。ちょうど官僚になることを決めたばかりで、そのことを報告して激励されたのを覚えていますにっこり



    

ブログの紹介にっこり

元浜学園国語科講師で自身中学/大学/院/国家Ⅰ種/司法試験とあらゆる試験を一発合格してきた自称「受験のプロ」で、現役弁護士でもある「くま先生」が、国語が大の苦手な息子のこぐま(早稲アカから27中受予定)に伴走する受験記

※主な連載記事



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