2010年12月10日(金)

夜、東京文化会館の小ホールで行われた東京シンフォニエッタの定期演奏会を聴きにいった。コンテンポラリー作品を演奏する(国内外で)ことにこだわり活動するアンサンブル。
メンバーの中に、ドラマや映画の音楽録音のときに棒(指揮棒)を振ってもらう坂井俊博さん(本業はトランペット奏者)がいる。

今回は湯浅譲二特集。湯浅さんが大昔に大きな衝撃を受けたエドガー・ヴァレーズの作品や湯浅さんの若い"弟子",今井智景さんの曲も演奏された。

どうだったか?

う~む、ここで語っていいのだろうか. . . . . . . . . . . .
しかも土俵が違うとは言え、同じ音楽で生活している私が. . . . . . . . . . .

なんだかオーネットコールマンやセシル・テイラーを思い出してしまった。
彼らはジャズメンだが、50年近く前の、うっかり触ると火傷しそうなほどひりひりしたアヴァンギャルド。
でも、それを今聴くと、時の浪に洗われて、さざれ石も巌とならずに、逆に軽い砂になってしまったような感じを受ける。

ひとつ感想として抱いたことは、大雑把に言えば今日演奏された曲は、不安やサスペンス(サスペンディッドな気分)については実に精緻な表現かもしれないけ れど. . . . . . . . そういう意味ではすごく'60年代的かも. . . . . . . . ずっと聴いていると、人間ってそれだけだったけ?という気持ちになる. . . . . . . . .。

ってなことを書くと、映像音楽じゃないからね、と反論されるだろうけど。

コンサート後、移動中にiPhoneでマーラーの交響曲第七番を聴いた。
複雑な起伏と広々と広がる世界がいいなあと思う。これこそ人間の、とらえどころのない面白さという気がする。


あと、テープ(!)に録音された音楽と生のプレイヤーたちのアンサンブルで構成される組曲(20数年前の曲)についてだが、テープというメディアも今やちょっとトホホだし、そこに録音されたシンセの音もかなりヲヰヲヰな感じ。エンヴェロープもいじってないかもしれないし、失礼ながらフィルターなんてものはご存知ないのかな、などと思ってしまったのだが。
今だったら、もっといろんなことができるはずだと思うけど。

付け加えると、演奏はなかなかのものでした。
いいプレイヤーって沢山いるんだなーとつくづく思った次第。


帰りに、広尾の鮨屋「阿部」へ。

いつものようにぬる燗。

せいこ蟹の内子和え(身の肉と卵を合わせて、甲羅に詰めてある)。

So What ? 日記-せいこ蟹の内子和え

小さいけれど、飛び切りの酒肴。お変わりしたいくらいナリ。

莫久来(ばくらい。このわたとホヤを和えたもの)。

So What ? 日記-ばくらい

ぬる燗おやぢが涙する珍味。ホヤ特有のちょっと柑橘っぽいような香りが絶妙。


珍しく、いきなりおつまみ系のものを2つもオーダーしてしまった。
店も調子が狂ったのか、お通しを出すのを忘れていたようだ。
で、やっと出てきたお通し2品。
手前はぜんまいの煮物。奥は小柱とわかめの和え物。

So What ? 日記-お通し



余談だが、カウンターで隣にいたカップルが、私の母校のことを
「最近、全然ぱっとしない」
とか
「全然聞かないよね。今は慶応や早稲田が一番らしい」
などと話しているのを聞いて、ちょっと悲しくなってしまった。
ホントかよ? ワンブリッヂじゃだめか?

実は、ついこの12/4に、我がアイスホッケー部が3部に昇格したのである。関東リーグの秋期戦で2位になり、3部校と入れ替え戦になり、それに勝利したのである。
ちょっと母校を見直した瞬間。
私は別件があり観にいかれなかったが、これには後輩・OB一同むちゃくちゃ盛り上がりましたとも。来月、祝勝会を兼ねた大宴会が催される。

ちなみに、大昔、私たちの頃は5部で、4部にはわりとすぐに昇格したのだが、その先が長かった~。


今日の一貫目、ヒラメの昆布〆。今日は店長が握ってくれた。

So What ? 日記-ヒラメの昆布〆


サバ。もう十分脂が乗っている。美味しかったのであとでもう一貫食べてしまった。

So What ? 日記-サバ


コハダはバッテラのように白板昆布が乗せてあった。

So What ? 日記-コハダ

なんだかいつもと違う味わい。ちょっとスマした感じ。
でも、これもとても気に入って、一番最後にもう一貫握ってもらった。

白子。

So What ? 日記-白子


ブリ。煮切りがしっかりめに刷毛で塗ってあり、そのおかげか脂がきつい感じがしない。

So What ? 日記-ブリ


エビ(なにエビだか忘れた。何にしろ私は食べないので)。
おどり。尻尾がばたばた動いていて怖い。

So What ? 日記-エビ


というわけでいろいろいただいた。
10月あたまに来たきりだったから、実に久々の鮨屋。
(11月の旬のものを食べ損なったかもしれない)
ご馳走さまでした。