2010年7月14日(水)

去年の7月に亡くなり、10月にお別れ会 をした恩師、土居健郎先生を偲ぶ「土居健郎先生追悼文集 ~心だけは永遠~」(土居健郎先生追悼文集編集委員会)という冊子が送られてきた。

So What ? 日記-土居先生追悼文集


私は大学院時代の数年の関わりに過ぎないが、厳しくも愛に満ちた、あの先生独特の話ぶりが懐かしい。

文集を読むと、「甘えの構造」の著者で精神科医、精神分析的治療者というだけでなく、教育者、キリスト者、家庭人としての土居さんの姿が今更ながら見えてきて、なんだか(懐かしくもあり)万感迫るものがあった。
20代前半の私にはそういうことはちゃんと見えていなかったな、としみじみ思う。

最後の何年かは病気に苦しみながらも、最後まで研究心を失わず、最後の半年間に2冊の本を上梓されたそうだ。89歳の人生をよく(充分に)生きられた、というしかない。
カトリックの信仰をお持ちの先生には失礼かもしれないが、ご冥福をお祈りいたします。