2010年6月14日(月)

ドイツにプラウベルという戦前からのレンズメーカーがあった。
カメラも作っていた。
創業者の息子が引退するにあたって、カメラのドイの土居社長が会社を買い取って、カメラを作らせた。
最初はプラウベルに設計させたが気に入らず、小西六(コニカ)に作らせたのがマキナ67。
その後継機種がマキナ670。
製造はマミヤ光機。
1984年にマミヤが倒産してしまったので、80年代半ば過ぎに製造中止になってしまった、いわば薄命なカメラである。

So What ? 日記-マキーナ670


中判カメラだが、レンズが引っ込むと薄べったくなり、コンパクト。なんだか愛嬌のあるデザイン。
日本の工業製品としてはかなり美しい方に属すると思う。
一眼レフではなくてレンジファインダーなのが幸いして、軽い、と書かれているがそれでも1kg超。最近の軽い一眼(レフもついてない一眼)に比べればヘヴィー級。

肝心のレンズはニッコールの80mmF2.8が付いていて、このレンズそのものの評価もすごく高い。

アラーキーが愛用していることで有名だそうで、私も10年ちょっと前に「日曜美術館」に彼がマキナを持って出てきたのを見たことがある。

昔からいいなと思っていたが、なかなか買えなかった。
その頃は三原橋近くのカメラ店でも10万円台後半で出ていた記憶がある。
今は、時が経って、ちゃんと動くものが希少になってきているのか、20万円台~35万円くらいしたりする。

このカメラのデジタル版が出たらいいなと思う。
へなちょこな一眼カメラなんか足下にも及ばないようなデジ・マキナ670があったら欲しい。コニカの子孫とも言える(?)SONYから出たりしないのか?

フジフィルムから同じ6x7判(6x6も撮れる)で、やはり蛇腹でレンズが飛び出すタイプの銀塩カメラが出ている。名前もGF670 Professionalで、同じ670ながらなんだかデザインがスカッとしない。モノとしての魅力が感じられない。

ところで、makinaは「マキナ」じゃなくて「マキーナ」と読むべきか?