生き物の組織を形成するために一定方向へ細胞を移動させる仕組みの一端を、京都大生命科学研究科の上村匡教授と新田昌輝研究員らが、ショウジョウバエを使って解明した。ヒト臓器などの形成不全の解明につながる。米科学誌にこのほど発表した。
ショウジョウバエやヒトでは、タンパク質「ダクサス」が細胞の移動を制御している。ダクサスの機能が損なわれるとヒトでも心臓の弁の形が異常になるが、詳細なメカニズムは分かっていなかった。
グループは、ショウジョウバエのさなぎの皮膚細胞を観察。ダクサスの各細胞内の量は体の尾側ほど多く、細胞は尾側に移動した。各細胞のダクサスの発現を操作して、細胞間で量を均一にすると細胞はばらばらな方向に移動したことから、各細胞間のダクサス量の差が移動方向を決めていると判明した。さらにダクサスと結合して、別のタンパク質も細胞の移動に関わっていることも突き止めた。
上村教授は「ダクサスはヒトにおいてもさまざま器官の形成に関わる。さらに詳細な仕組みを解明していきたい」と話す。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170918-00000004-kyt-sctch
