「霊長類の臓器を豚で作成」の画像検索結果

ヒトに最も近い動物であるチンパンジーのiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使ってブタの体内にチンパンジーの臓器を作る研究を、東京大の中内啓光教授や明治大の長嶋比呂志教授が11日までに始めた。臓器移植のために、ヒトの臓器を動物体内に作る場合のリスクを見定める技術につながる。日本政府はヒトと動物の細胞の合わさった動物(キメラ)の作製を禁止しているが、規制に関する議論に影響を与えそうだ。

 中内教授らはこれまで、ラットの体内でマウスの膵臓(すいぞう)を作製し、移植に成功している。しかし近縁種とは違い、ヒトとブタの間には妊娠期間や着床時期など大きな違いがあり、キメラ作製はより難しい。遺伝子レベルで99%がヒトと一致し発生過程も似ているチンパンジーを使い、ヒト細胞を用いる場合に必要な知見を得る狙いがある。京都大霊長類研究所がチンパンジーの細胞を提供した。

「霊長類の臓器を豚で作成」の画像検索結果

 遺伝子操作で特定の臓器を作れなくしたブタの受精卵からの発生過程でチンパンジーのiPS細胞を注入し、ブタの体内でチンパンジーの膵臓や腎臓の作製を計画する。本年度中には、技術確立に向け一定のめどをつけたいという。

 ヒトと動物のキメラ作製は国内では禁止されるが、海外では規制の緩やかな国が多く、中内教授も米スタンフォード大でヒトとヒツジを合わせたキメラを作る研究を続ける。

「霊長類の臓器を豚で作成」の画像検索結果

 ヒト細胞を使ったキメラを作る是非については、動物の脳にヒト細胞が混じる懸念などが論点となっている。長嶋教授は「実験を通して霊長類の細胞がブタの脳にどのような影響を与えるか確かめられる」と期待する。

 

 

http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20170512000018