「神父?動かないでください・・・」
そのとき、雨が降り出しました。墨のよう に黒い、強酸の雨。壁が、天井が、雪のように融けていきます。
電話の男 どうなってるんだ!ブラッド!
銃の男が、動きました。手から壁の中へ、消えていく・・・見失ってしまう!
「ちょ、ちょっと待て!」ブラッドは石を投げつけましたが、空しく跳ね返るだけ。男は壁の闇の中に・・・
電話の男 映像を送れ!
「トカゲ男がいないんです・・・ヤツは、逃げた、神父?」
違う。神父もいない!
「神父?動かないでください・・・」
そのとき、雨が降り出しました。墨のよう に黒い、強酸の雨。壁が、天井が、雪のように融けていきます。
電話の男 どうなってるんだ!ブラッド!
銃の男が、動きました。手から壁の中へ、消えていく・・・見失ってしまう!
「ちょ、ちょっと待て!」ブラッドは石を投げつけましたが、空しく跳ね返るだけ。男は壁の闇の中に・・・
電話の男 映像を送れ!
「トカゲ男がいないんです・・・ヤツは、逃げた、神父?」
違う。神父もいない!
携帯はまだ鳴っています・・・ですが、誰も動きません。兄、リバー・フェニックス神父、首を撃たれた弟、ホアキン・フェニックス。そして、銃を持った男。トカ ゲの男はどこに?
突然携帯がつながって、通話状態になりました。電話の声が辺りに響きます。
電話の男 何が起きてる?爆弾はどうなった?
銃の男が動きました。銃を持った腕をだらりと下げたまま、一歩後ずさる・・・・
「おい 動くな!」
電話の男 ブラッド、状況を報告しろ!
「ホアキンが撃たれました・・・写真で見てないヤツがいます。爆弾は・・・わかりません」
倒れた弟を抱きしめていた神父が、立ち上がりました。顔が見えません。
「神父?」
何が起きたのか、誰にも分かりません。手の中の携帯が鳴っています。5時ちょうどに爆発するはずだった爆弾は、なぜ爆発しない?目の前にいる男は、写真で見たトカゲの男ではありません・・・ターゲットでは、ない!男の手には銃 が握られています。そして兄弟の一人、弟の方が倒れています。きっともう助からないでしょう。
・・・どうしたんだ?なぜ段取りと違う?兄の方は、動きません。