(BL小説/AS櫻葉妄想小説)
「坊っちゃま、本当に24日から26日まで、お仕事入れなくて大丈夫ですか? その前のスケジュールが大変厳しくなってしまいます。坊っちゃまの負担が大きいと思うのですけれど……」
「うん。頑張るから大丈夫。あ、でも翔ちゃんまで忙しいのか…」
「私は、大丈夫ですよ。そこは、お気になさらずに」
微笑む執事は、今日も美しい。
綺麗な顔に見惚れていると、執事が言った。
「でも、坊っちゃまのお体が心配なので。今日からお食事も少し変えましょう。お風邪などひかないように、ビタミン多めで……」
「俺は、丈夫だから大丈夫だけど。翔ちゃんは、大丈夫?」
少し前に、働き過ぎの執事は、倒れた事があったから。
「私は、もう夜はキチンと眠るようにしましたから、平気ですよ? 坊っちゃまと約束しましたから。ありがとうございます。」
坊っちゃまの為に、寝る時間を削って勉強してたから、夜はしないでと、坊っちゃまが心配して、お願いしたのだった。
「翔ちゃんてさ、楽しいなって思うことあるの……?」
心配で思わず、聞いてしまった。
執事は、美しい大きな目を見開いたが、すぐ微笑んだ。
「いつも私は、優しい坊っちゃまといるだけで、楽しいのですよ」
世界一、坊っちゃまに優しい執事は、そう言ってくれるのだった。
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三日休む為に、忙しさ倍増の日々。
坊っちゃまは、ちょっと、弱音が頭を過ってしまう。
「負けるもんか……誕生日は、翔ちゃんといっぱい遊ぶんだからなっ」
プルプル頭を振って、弱音を吹き飛ばした。
「絶対に、翔ちゃんを喜ばすんだから」
綺麗な執事の顔を、思い浮かべて、楽しくなって思わず顔が笑ってしまった。
きっと坊っちゃまも、世界一、執事に優しい坊っちゃまだ。
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続く