(BL/OS/お山妄想小説)
(3)管理人さんと朝
管理人さんと俺は、恋人になった。
……自分で自分が信じられない。
あまりな事に、頭が追いつかない。
目が覚めたけど、現実が怖くて、そっとベッドを見回すと、管理人さんが見えた。
「翔ちゃんおはよう」
「……おはようございます」
「よく寝てたね? もう昼だよ?」
「ええっ!」
飛び起きたが、とんでもない場所が痛くて、ベッドに沈んでしまった。
……痛い……マットに沈んだ、負けた選手のようだ。(泣)
「な……なんで起こしてくれないの?」
「いや、可哀想だから。あちこち痛くない?」
「い……痛いけど」(言えない場所が一番痛い)
なんで痛いのか、思い出したくなかった。
「翔ちゃん、初めてなのに凄かったね? 可愛かったよっ♡」
すごかった? ……何が?!(悲鳴)
「声も、可愛かったし。それに……」
「うわあああっ! 言わないで!」
なんとか覚えてる範囲だけでも、放送禁止画像だった。
俺……俺……なんてことを。
あれ? 声? ……へ? もしかして。
うん……ここって寮だよね……?
「ここの壁、防音にしておけば良かったね。まあ、俺のだって皆んなが、分かっていいかなあ」
「……うそっ……」
恥ずかしくて、もう外はしばらく歩けない。
なんとか、落ち着いて、対策を考えよう……。
でも、何も浮かばない。
もう、二度と過ちは、繰り返さないぞっと思ったのに。
夜になると、自分の体が昨日までとは、違うモノになっていた事に気が付いた。
「翔ちゃん、大丈夫?」
自分の部屋に戻った俺は、初めて感じる変な感じに苦しんでいた。
体は熱いし、頭がぼーっとする。
下半身が重くて辛かった。
布団に潜って、体を自分で抱きしめて、苦しんでると、管理人さんがやって来た。
「今日は、まだ体が疼くと思うけど、学校に行けなくなるから、我慢しようね?」
そう笑顔で言われて、なぜか泣けてきた。
布団の中で泣き出すと、管理人さんが背中を撫でて慰めてくれる。
……でも、その手が触れると、下半身がキュンキュンして苦しい。
顔が真っ赤になって、ドンドン熱が籠って、溜まっていく。
綺麗な笑顔で、管理人さんが優しく聞いてくれる。
「翔ちゃん。どうして欲しいか言ってみて?」
その声までにキュンとして、思わず泣きながら、言ってしまった。
「……触って……」
あっという間に、管理人さんは、ベッドに入ってくると俺に跨って、自分が着ている物を脱ぎ捨てた。
「翔ちゃん、どうする?」
裸になった管理人さんは、筋肉質でカッコ良くて、見惚れてしまった。
「……して」
綺麗に……色っぽく笑った管理人さんは、俺を焦らすように脱がせていく。
それが焦ったくて自分で、震えながら全部脱いでいった。
そして、自分から縋るように抱きつくと、管理人さんの指が入って来て、電気が走ったみたいに痺れる。
昨日のことを思い出して、シーツを噛んで声を堪えた。
「そんなに噛んだら危ないよ? ほら……」
唇を離されて、そのまま管理人さんの舌が入ってくる。
耳元で聞こえる水音が、管理人さんの綺麗な顔が、ドキドキする。
俺は、もうとっくに……おかしくなってる。
「……れて」
すごい圧で、管理人さんが入って来てからは、記憶があやふやになってしまった。
優しい声で、名前を呼ばれて、『可愛い』『いい子』って言われ続けた気がする。
安心して甘えまくって、その気持ち良さに、ナいてばかりで、最後は泣きまくっていた。
「翔ちゃん、気持ち良かったね?」
「うん……」
頷くのがやっとで、その腕の中で眠る。
もう、体のどこも動かせない。
初めての恋は、いきなり大人過ぎた。
頭を撫でながら、管理人さんが言う。
「今度は、体と一緒に心も頂戴ね?」
……もうとっくに、あげちゃったよ、何もかも。
そして、またきっと、このまま朝になるんだ。
綺麗で優しい……大好きになってしまった管理人さん。
まだ、その正体を、俺は知らなかった。
つづく
イチャイチャばっかりですみません。。。