*嵐妄想小説

*BL小説

*お山SO妄想

*物語の全てはフィクションです。

 

 

 

(1)

 

 

 初めて会った時の幼い智君は、羽が見えるようなキレイな子だった。

 

5歳の智君は、15歳の俺から見たら、赤ちゃんみたいで。

 

そのまま、天使は18歳になって、俺の恋人になったんだ。

 

恋人になっても、その心はキレイなまま。

 

毎日、俺を癒してくれている。

 

…………ただ。

 

 

 

*******

 

 

 

side 智

 

 

学校から帰って、翔ちゃんが会社から帰って来ると幸せな時間。

 

二人で晩御飯の用意をする。

 

翔ちゃんは、ちょっとだけお酒を飲んで。

 

俺は、コーラかお茶。(まだ、酒は飲んじゃダメだって)

 

 

「翔ちゃん、どんなチョコレート欲しい?」

 

会社から帰った翔ちゃんと晩御飯を食べながら。

 

忙しい翔ちゃんとゆっくり話せる唯一の時間。

 

テレビは、バレンタインフェアのニュース。

 

そのテレビを観ながら翔ちゃんは、機嫌が良くて楽しそうだから、聞いてみた。

 

「チョコ? ……いらない」

 

「ええ? なんで?」

 

「甘いだろ? 嫌いじゃ無いけどさ、特別いらないかな」

 

「甘く無いなら、欲しい?」

 

「いらない」

 

そう言って翔ちゃんは、お風呂に入ってしまった。

 

……バレンタインだろう?

 

テレビ見て、嬉しそうだったじゃん。

 

改めて思う。

 

相変わらず、翔ちゃんは鈍いっ……。(涙)

 

 

 

********

 

 

 

side 翔

 

 

湯船にゆっくり浸かって、ほっと息を吐く。

 

智君は、相変わらず可愛いまま、ヤンチャな男子だ。

 

さっきの会話も、分かってるけどスルーしてしまった。

 

バレンタインデーね。

 

実際にチョコレートに興味が無いし、毎年沢山頂くもので、お返しが面倒なだけのイベント。

 

智君も、毎年嬉しそうに、学校で貰ってきてたっけ。

 

智君が、モテるのは嬉しいけど、複雑だったなあ。

 

俺が貰ってきたチョコを見て、『翔ちゃんカッコいいなあっ!♡』と笑う。

 

俺がモテて嬉しいよりも、タダで高級チョコが、食べられるのが嬉しいみたいだけど。

 

 

最近は、学校も遅れず行くようになったし。

 

ニノって後輩の可愛い男の子と、毎日、家で勉強してるみたいだし。

 

(この子は、いつも赤くなって挨拶してくれる、恥ずかしがり屋さんみたいだ)

 

⚠️ニノちゃんは、翔さんとのエッ チのお話をいつも聞かされているのです。それで赤くなっちゃうの。

 

 

バレンタインデーは、ご褒美に可愛い子たちへご馳走でもしてやろう。

 

当日まで、サプライズに黙っておく。

 

智君の好きなものが良いなあ。

 

 

 

そのバレンタインが大変な日になるとは、この時の俺は、もちろん想像もしていなかった。

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

ニコニコ飛び出すハート可愛い智くんと義兄の恋人・翔さんです。キラキラ