(BL/お山OS/妄想小説)
ニノちゃんは困っている。。。。
side ニノ
あの人は困ったことがあると、勝手に連絡が……。(こっちからしても出ないのに)
「不在着信30件?」
多いよ〜。なに? 何なの?
ぜ〜んぶ同じ人です。
恋人でもありません。
「う〜ん。きっと面倒ごとだな」
出たく無いけれども、放っておくと怒られちゃうから。
「しょうがないなあ」
大野さんに電話した。
+++
「ええっ? くま? それって動物のくま?」
「そう。翔ちゃん好きなんだって。だからさ、大きいのお土産に買いたいの。くまだったら住んでも良いなんて冗談まで言うの」
「そうだっけ? 翔ちゃん、そんなこと言ってるの聞いた事ないけど?」
「俺も」(おい)
「それにお土産って。会ったんでしょ?」
「うん。でもお土産忘れたからさ。コンビニでおつまみ買ったけど」
「コンビニ。それにくま? ……それって俺は要りますか?」
「いる。俺1人じゃ、襲われると思って家に入れてくれないもん。俺、ついいやらしい事考えてるのバレそうだし」
「はあ? 泊まったんでしょ? この間も」
「うん。適当な理由で泊めてって言った」
「また言えば?」
「いや、なんか急に恥ずかしくなった」
「なんで?」
「翔ちゃんと同じベッドで寝たらさ、めっちゃ好きだなって思って」
「……。 やっぱり俺は関係ないじゃん。帰る」
「いやいや、何か考えてよ? ほら、ニノも松潤好きなんでしょ? 今度協力するから」
「要らん。あんたと居ると、潤君ご機嫌悪いもん。だからイヤ。俺が嫌われる」
「俺と仲良いと、怒るもんな。あとひと押しじゃん」
そうなの。
潤君て、真面目さんだからね。
大野さんとベタベタしてると思われると、無視されちゃう。
なんか誤解されてんのよ。
分かってないの。
好きな人だったら、ベタベタできないでしょ?
「今度だけよ? で、潤君居る時に、ベタベタしないでよ?」
「ベタベタして怒らせたいけどw」
「やめろやっ!」
くまねえ。
くま?
「大野さん。そのカッコ、くまそっくりですけど? お腹出てるし、さらに髭?」
「ちょっと太ったかな? カッコ悪い?」
「カッコ悪くないですけど。くまって、あなたのことなんじゃないの?」
「くま? 俺? くま好きって言ったよ?」
「翔ちゃん真面目だから、言えないんじゃないの?」
「本当か? 好きかな?」(嬉しい)
「いや、嫌いかなw」(笑)
「ひでえ。今度、松潤の前でチューしてやるゾッ!」
「やめろ!」
結局、翔ちゃんと両思いなの。
みんな知ってるの。
知らないのはさ、本人たちだけなのよ。
俺、要らないんですけど。
それとも、変形で惚気られてんのかな?
「くまのぬいぐるみは、要りません。ちゃんと熊になって、正面から行け」
「ええ〜? 変人じゃん!」
「自分は違うみたいに言うな!」
クマのぬいぐるみを2人で探して。(知り合いに頼んで)
要らないクマを借りて、大野さんに着せた。
翔ちゃんの家の前で、クマがいたら通報されそう。
「翔ちゃん、もう帰るって。もう帰っていいぞ♫」
「全く、酷いんだから」
ちょっと離れたところから見守ってると、帰ってきた翔ちゃんと家に入って行った。
「やれやれ。今度は何かしてもらうんだからねっ」
俺の今日は、お髭のくまにコキ使われて終わってしまったのだった。