布団から中々抜け出せない季節が
今年も巡ってきた

朝晩の冷え込みは一気に加速して
恒例になっていた
寝てる間に寝巻きを脱ぎすてることも
流石に無くなった。


一人で迎える朝にもようやく慣れて
コーヒー豆を挽きながらトーストを焼く
我ながら優雅な1日の始まり
しかもこれがむちゃくちゃ上手い
つきっきりで仕込まれたからな
....ふふっ



突然けたたましく百舌鳥が鳴く

高なきか....
すっかり季節が移っている


その百舌鳥を探すように
窓の外を見上げた
抜けるような青い空だった
雲ひとつない
だが高い
澄み渡るようにどこまでも高く
そして青い



百舌鳥は
一番高い木の梢に止まっている
体は小さいが立派な猛禽類だ
ゆえに風格がある

まさに
孤高の鳥達

猛禽類に感じる俺
勝手なイメージナノだが、笑



そういえば

.......元気でいるだろうか



時折こうしてふと思い出す
俺の中の百舌鳥を


ここ数年会っていないが
以前は半分同居しているのかと
思うくらい四六時中一緒に過ごしてきた
人がいた。
陽だまりのようによく笑う
穏やかな人、だけど
芯が一本通っている
悪くいえば頑固、笑

よく喧嘩もした
俺が一方的に悪いんだけど
その人から感じる余裕が俺を煽るんだ
もっと知りたいっ、近づきたい
特別になりたいって...
まるで相手にされなかったけれど
それでもそばにいられる充実感は
得難いものだった




酒を飲むと陽気になって
フニャフニャに酔っ払う
だから俺はその人の様子を見ながら
酒を飲むようになっていた
二人でベロンベロンじゃ
うちまで送れないから、笑





後から聞いたけれど
そんなになるまで酒を飲むのは
珍しいと言っていた
俺が居ると思うと
つい、調子に乗ってしまうらしい

少しだけ
優越感が芽生えた瞬間だった


この頃になると必ず思い出す
俺の百舌鳥
忘れられない季節の香りとともに







































To you.....