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「智、あの会社を買収しようかと思うが乗るか?(笑)」

 

「あの会社・・・・翔の会社を?」

 

「あぁ、お前の欲しいものは俺の欲しいものと同じだからな」

 

「・・・・・・斗真に何のメリットがある?」

 

「メリットはない。趣味の領域だ」

 

「・・・・・ふっ、悪趣味だな」

 

「・・・・・何とでも言え。で、どうする?」

 

翔を拘束するのも悪くない・・・・が、それではつまらない

すぐにでもこの手にしたいはずなのに

 

「・・・・いらない、かな」

 

「・・・・・お前も物好きだな、すぐに手に入れられるのに」

 

「あぁ、斗真、お前と同じだ(笑)」

 

「ふふふっ、ははははっ」

 

「・・・・・潤はどうする?俺が話そうか?」

 

「・・・・・いや、お前は潤の相手をさっさと手に入れろ」

 

「潤の相手?」



 

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「潤の想いはお前からすでに別にあると見ているが・・・違うか?」

 



斗真の思惑は直接手に入れることはせずに潤から来るように

仕向けるのが目的


その為に俺から引き抜いた・・・利害が一致したから


潤は一途だ、俺への思いは憧れからの延長


だが・・・翔にはきっと初めて感じた想いがあるのだろう


その想いを俺が引き裂くことになるのか・・・・



翔は・・・・俺をどう思うのだろう




このまま何事もなかったように過ぎていくことも出来る


住む世界が違うのだ


無理強いはできない


俺は必要があれば身体を投げ出すことも厭わないだろう


その覚悟は出来ている


だが、出来ることなら・・・・初めては、翔・・・・


お前であってほしいと思うことはいけないことだろうか?


俺は影の世界の人間、光の中を歩くお前に出会って


その輝きに惹かれたのだ



一度でいい・・・・お前が手に入るのなら

 



「斗真・・・・潤には駆け引きは通じない。回りくどいことを考えるな」

 


「・・・・あいつを物にできるのか?正攻法じゃつまらないだろうに」

 


「あれは俺のものだ、俺のやり方で手に入れる」

 







 

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「・・・・・好きにするといい。吉報を待つとするよ」

 


多くは望まない、一時でもいい俺の想いが遂げられるのなら


それでいい


それだけでいい

 






「・・・・もしもし、俺だ。潤・・・久しぶりだな」

 



翔に会う



会って始める・・・・そして終わりにする

 

 

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赤い薔薇を散らす・・・・・