じっとり肌に湿気がまとわりつく季節は

いつの間にか過ぎ去って

照りつける日差しが路面に濃い影を作り出す

 

何もしなくても滴り落ちる汗

暑い・・・・

とにかく暑っい

 

そんな時期になんだってまた

BBQ???

しかも俺は行かないってあれだけ断わったのに

カズの懇願した顔見たら

行かないっ!とは、言えなくなるじゃん

確信犯だ‥あいつ。

 

突然、カズから誘われて

クソ暑い中、河川敷にいる・・・俺

 






もう一度言う、この時期に

しかも、今までの経緯を知っているのに

あえてのBBQ??

 

カズにはあれ以来強く出られない俺は

渋々、顔を出すことになって

今に至る。

 

 

 フラッシュバック・・・

って言うんだっけ


クソ寒い時期のBBQも確か

断るつもりでいたのに、

なぜだか参加していた俺



そこで初めて会ったんだ

季節は真逆で、多分そうだったと思うが

春先だったっけ?



ふと、串に刺す手を止め

金髪と初めて会ったあの日を

思い出していた



 

 

嫌がる俺を無理やり連れてきた

腐れ縁の幼馴染

そいつの友人でこれまたうるさいくらい

はしゃぐ、背高のっぽ

そのまた友人という

超イケメンな奴・・・

その他、それの取り巻きと思われる

奴ら・・・・

 

まじ、つまらない・・・

半分は知らない顔だし

来なきゃよかった

 

 

って、以前の俺はぶつくさ言いながら

下ごしらえしてたんだっけ

 


今は、知らない顔の方が少なくて

名前覚えたやつばっか

金髪から広がった縁

・・・カズの配慮もあるのか?

 

 

 


 

ふふっ、何感傷的になってんだ?




まぁ、時間は過ぎていくって事だ。


 以前と違っているのは、

イカツイ奴が1人増えて…

隣で豪快に飲んで食って笑ってる

超イケメンの潤と

背高のっぽにマサキが

牽制し合っている様子を

楽しげに見ている

幼馴染カズの楽しそうな笑顔・・・

 


グルリと辺りを見回す

そこにいるはずのない面影を探して。


 


何やっているんだろうな、俺(苦笑)

 



 ついこの間の事のように感じるけど

当然ながらここにその金髪の姿は

・・・無い

金髪だけが居ない



最後の串を刺し終わったとき


「櫻井くん!」



イカツイ奴が見たこともない

笑顔で俺を呼んだ


いつのまにかその隣に立つ

よく知る顔と一緒に