久々に走ったのと、
酒を飲んで直ぐだったのと
現状を把握できていないのと
一度に重なったせいでか
しこたま飲んだ酒が胃から逆流し始める
と、同時に自分が今何を口走ったのかを
認識した。。。。
背筋に走る冷たいもの・・・
「あっ、いや、その・・・・」
それまで、声を出して笑っていた
金髪から笑みが消えた
一瞬の間。
「・・・それ、どういう意味?」
「…どういうって、あの・・・えっと」
どう伝えていいのか、気持ち悪さと
訳の分からない緊張とで
言葉が出てこない
「さっき、綺麗って言ったじゃん。その意味を教えてよ」
一歩ずつ近くなる距離に身体が硬直する
俺を見据える瞳に、
思わず吸い込まれそうになる
澄んだ濁りのない瞳は
月明りの中でも充分キラキラと輝いていて
やっぱり・・・綺麗としか
言いようがないことは理解した
「その意味は・・・なに?」
なおも質問を続ける金髪・・・
それをただ見ているだけの俺
なんだこれ?
目の前まで近づく金髪の
甘い吐息が俺の鼻先をかすめると
それがすっと耳元に移る
「・・・・・言えないのなら、俺が教えてあげようか?」
囁きと・・・同時に
温かい息が耳元にかかる
「えっ、・・・・?、あっ//////」
甘く、低く響く声が俺の全身を駆け巡った
朦朧とし始めた意識の中
何かを金髪が伝えている
だけど・・・聞き取れない
限界を迎えた俺は
見事なまでのリバースに
金髪を巻き込んでいた・・・
綺麗な月と金髪が視界から
ゆっくりと消えていった・・・・