運命って信じる?

 

僕の決意はそう遠くなく

君に伝わることとなる

 

 

 

目覚めた朝

いつもより空気が澄んでいた

差し込む日差しはまぶしく

静寂につつまれた部屋で

そっとカーテンを開ける

 

 

 

 

「あぁ、一面真っ白だ」

 

君が傍にいるわけでもないのに

勝手に鼓動が早くなる

気づけば君がとっておきの

笑顔で僕を迎え入れる

そんな画を想像していた

 

 

 

たぶん君は僕の申し出を

断らないだろう

それでも万が一

違った返事が返ってきたのなら

その時は僕も飛び切りの笑顔で

君を見送ろう

 

 

白い世界を踏みしめながら

君のいる場所にたどりつく

その扉の向こう側に未来が待っている

 

 

 

 

 

生涯忘れられない朝になった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう・・・・」

 

 

かすれた声色は君の朝の始まり

 

 

「おはよう、ねぼすけ」

 

 

カナリアのような澄んだ声は

あなたの朝の始まり

 

 

今二人は同じ景色を見ている

 

 

 

今年もいつもの小枝に

いつもの小鳥がとまる

 

 

遅れてもう一羽・・・

 

「あぁ、番になったんだ」

 

 

 

 

 

 

じっと見つめていると

チチチッと

ひと鳴きし、連れ立って飛んでいく

 

 

「番っていいね…幸せそうだ」
君が微笑む

 

「僕らだって・・・」

 

そう言いかけた僕の言葉を

赤い実がふさぐ

 

 

僕らは確かに

今を生きている

 

 

あかい花が咲く頃の

懐かしい思い出とともに