もう一度翔の顔を覗き込んでみた

ものすごく・・・幸せそうな顔をしている

・・・・・気がする

 

頬っぺたっをつついてみると

真っ赤なくちびるがむにゅっとする

 

ははっ、かわいい

 

 

 

見た目より柔らかな髪の毛を指ですいて

閉じている瞼にキスをした

 

 

愛おしいって・・・・こんな気持ちなのか?

 

 

じゃぁ、じゃぁっ・・・・

この気持ちのまま抱いたらどうなるのかな?

 

もう一度・・・

翔のこと抱いてみてもいいのかな?

全くやり方なんてわかんないけど、てか

覚えてないけど・・・

いま・・・ものすごく

翔を抱きたいと思っている

 

 

ゆっくり腕枕を外して

翔を真上から見下ろす

急に高鳴る心臓が部屋中に響き渡るくらい

ドキドキ音を立て始める

 

 

今まで幾度かキスをしてきたけれど

さすがに・・・緊張する

 

口が乾くなんて・・・

経験したこともない

なんか・・・面白い

翔・・・

 

お前、面白すぎ

 

 

 

 

「・・・・智くん?」

 

 

 

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ギョッとした・・・・

 

 

思わずのけぞると

机の角に勢いよく頭をぶつけた

 

 

 

 

翔くんが何を言っているのか

よくわからなかったけれど

その顔があまりにもかわいいから

引き寄せてキスをした・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「智くん!!!大丈夫?智くんってば?」

 

 

「・・・・・・んんっ」

 

 

 

あれ?

俺・・・・服着てる???

 

あれ??

 

 

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「頭、大丈夫??病院行ったほうがいい??」

 

 

おろおろと俺の周りを行ったり来たりする翔・・・

 

 

頭を触ると大きなたんこぶが出来ていた

 

 

「・・・・俺、どうしたんだ?」

 

 

すっ飛んできた翔が一部始終を話してくれる

ほんのわずかな時間だったけど

俺は気を失ったらしい

そのわずかな時間に・・・・

俺は・・・

 

 

急に顔が熱くなった

まともに翔の顔が見られない

そんな俺のことなんかお構いなしに

頭や顔を念入りに調べる

 

翔が触れるから・・・

そこが熱を持つ

 

 

「・・・・智くん、大丈夫?」

 

 

「・・・・・・・じゃ、ない」

 

 

「えっ?・・・」

 

 

「大丈夫じゃない!!!」

 

 

 

思い切り翔の腕をとり引き寄せた

 

目をまん丸くしながらなだれ込む身体ごと

 

ギュッと抱きしめる

 

最初、もがもがしていた翔の身体から

 

力が抜けた・・・・

 

 

 

誕生日のイブイブに

俺は最高のプレゼントをもらった・・・・