ねぇ・・・彼・・・悩んでるよ？
・・・・ん？あぁ、いいよほっとけ
でも・・・待ってるみたいだよ？
・・・・・・いいから、じっとしてろ
相変わらず・・・・意地っ張りだね
黒い俺は（笑）
・・・・・うるさい、お前が過保護すぎるんだよ
そりゃ俺は真っ白い心の持ち主だからね
・・・真っ・・・白い？見かけだけじゃねぇか
失敬な（笑）
でも・・・
あんたが行かないのなら
俺が相手しちゃうよ
フン・・・・・・好きにしろ
お前には手に負えないと思うがな
さぁ・・それはどうかな
見た目はうり二つだからね
では遠慮なく・・・・
鏡の向こうの世界に久しぶりに出た
あぁ・・・眩しいな
じりじり照り付けるのは
単純に陽の光なのか
それとも・・・不浄を忌み嫌う痛みなのか
会いに来たよ・・・・
君のお気に入りの方ではないけれどね
気づかないと思うけど
君の・・・・生まれた日を
愛でにね・・・・
あれ？
なんかこの鏡、雰囲気が変わった？
いつもと違う・・・気がする
気のせいか？
人には絶対に言えないが
俺は一度だけ
鏡の向こうの景色を観たことがある
モノクロの世界が広がっていて
ただ無限に収縮を繰り返す白と黒の世界
何が正しくて何が間違いか
わからない世界
そんな世界に心奪われた
きっと疲れていたんだと思う
だが、そんな俺を真っ直ぐに見つめて
微笑んだくれた人がいた
鏡の向こう側の麗人
ノアール
性別不明な妖しい雰囲気が
俺を惹きつける
男とも女ともわからない輩に
欲情したのも初めてで
それが欲情だとも気づかなくて
鏡を覗くたびに感じる
わずかな気配が
唯一の手掛かりだった
うまく言えないが・・・・
アンバランスなイメージに変わった
ふと背後に気配を感じる
ゆっくり振り向けば
忘れもしないあの時のあなたがいた
瞬きをする間もなく
近づく姿にふと違和感を覚える
あなたは・・・・誰？
頭でその姿を拒否したとたん
それは跡形もなく消えていた
もうすぐ年を一つかさねた
最初の日が終わる
いまだに焼き付いて離れない
鏡の中の・・・・mirage
・・・・・・・・・・。
どうした？真っ白い俺？（笑）
どうもしないよ・・・
・・・・・だからほっとけって言ったのに
その余裕が気にイラナイ
・・・・・・それはどうも
なぁ・・・白い俺
奴は俺以外になびかない
なぜなら・・・・
俺を作りだしたのは
奴だから・・・・・（笑）
特別な日に会いに行けるのは
俺だけ
ノアールの俺だけ
・・・・・Happy Birthday Jun
ギリギリセーフ？？