#copulation(性   交)

 

 

 

貪った

ただ貪った

 

抵抗しない身体を欲の塊が押し分ける

堅い筋肉は緩み小刻みに震え

同じ思いを分かち合う

荒々しく蠢く二つの塊は

昇りつめてもすぐに求めだす

嚙みつくような愛  撫も

肌に流れる痺れも

あの時のまま

何も変わっていない

 

 

ただ・・・・何かが足りないと

漠然と思い始めていた

 

何度目かの熱を吐き出したとき

見下ろす俺の目に

雄の顔をしたお前が映る

 

 

 

 

 

 

あぁ、お前も感じているんだ

俺と同じ違和感を・・・・

 

きっと、白い肌を抱いたものにしかわからない

違和感を・・・・

 

 

動きを止めた

熱く締まった中から引き抜き

その瞳を見据える

 

 

二つの息遣いが止むと

一瞬の静寂が部屋を包む

 

 

開かれていた下肢が

衣擦れの音とともに閉じられる

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆっくりと上半身を起こし

汗で額に纏わりつく髪を掻きあげ

くちびるをひと舐めすると

堅く引き締まった筋肉質の腕が

 

俺を掴まえる

 

 

そのまま押し倒され

噛みつくような口づけが

幾度も降ってくる

 

その度に敏感に反応し始める

自分の身体が恨めしい

 

 

 

 

 

余裕のないお前からの

前  戯はない・・・

解されることなく

堅い塊が貫く

 

奥に進むにつれ

痛みよりも激しく駆け巡る疼きが

天頂に抜けた

 

 

繰り返される動きにいつしか

同じ律動を刻む

 

背を這う痺れは中央に集まり

二人の間で熱を持つ

爆ぜる瞬間

抑えきれない声となり

 

 

幾度も

叫ぶ

 

その名を・・・

 

幾度も、幾度も

叫ぶ

 

二つの声が重なり

 

 

白き肌の名を・・・・・・

叫ぶ