その瞳に映るもの全てが
あなたの世界であって・・・・
あなたの生み出すもの
そこに俺は必要なのかな?
そんなことを考えるようになって
少しずつ足が遠のいていった
あなたの・・・・元から
ひとたび真剣に取り組み始めれば
いてもいなくても同じ、、、そんな時間が増えていく
気づけば一人で酒を飲み
一人で眠って
目覚めたころには・・・・
すでにあなたの姿はない
きれいに折りたたまれた
部屋着がそれ以上そばに寄り添うことを
拒んでいるようにすら思える
ある日、ニノから連絡が入る
大抵は、あの人とどうした、とか
細かなところまで話しをされて
この日も当然そうなるものと
思っていた・・・・・
自分の知らない話しは極力聞きたくない
電話を耳元に当てると
聞きなれた声がした
酔って呂律のまわらない
あなたの声が・・・・
「さとしくん?・・・・」
『そう!、あったり!!』
「・・・・・当たりじゃないよ!今どこ?」
『翔~くん・・・・・なに、怒ってんの?』
「怒っちゃいないよ、で、どこ?」
『・・・・どこって、聞いてどうするの?』
「迎えにいく・・・」
『・・・・・なんで』
「・・・・・なんでって、なにいってるの?」
『・・・・バイバイ』
それきり・・・智くんの声は聞こえなくなり
変わりにニノのひどく冷たい声が耳にこびりつく
『・・・・翔ちゃんさ、何年この人と一緒にいるの?』
「ニノ、智くんは?どこにいるの迎えにいくから」
『・・・・来なくていいですよ、俺が送りますリーダーの家まで』
「えっ?」
そこで電話が切れた・・・・・
智くん?
本当に智くんは帰ってこなかった
それ以来、俺の・・・・家に来ることも・・・・
なくなった・・・・



