冷蔵庫・・・・6回目
茶箪笥・・・・・5回目
ローボード・・・5回目
翔くん・・・・宝探ししたって見つからないから(苦笑)
あぁ~・・・・トイレにまで行ったか?
・・・・・下駄箱もないから。
そわそわする翔くんはやはりどこか可愛らしく
目が合うたびに心臓の鼓動がここまで聞こえるくらい
真っ赤に変わる顔色
赤がここまで似合う人間はいないだろう(笑)
先月・・・・翔くんから貰ったチョコレート
一日でなくなっちゃったから
それに合わせて・・・もちろんオプションも無し(笑)
そのせいなのか・・・・落ち着かない
ホントに・・・・忙しなく動いている
『・・・・サトシ、メザワリなのだが・・・何とかならぬか?』
さすがの式もお手上げか?
「あぁ、すまん。せっかくだからもう少し眺めていたい(笑)」
『・・・・・アクシュミだな、サトシ』
「ふふふっ、そうかなぁ?」
最近の式は・・・よく話す
もっと・・・俺以外を知ってほしい
人とはどんなものか知ってほしい
そう願っていたから・・・この傾向はうれしいことだ
翔くん・・・君の影響だね
さて・・・・このままだと
一日中ガサガサ騒がしくなりそうだから
ご所望のものでも・・・・
渡しに行くか
「翔く~ん・・・ちょっと手伝って」
呼べば、瞬間移動ばりにすっ飛んでくる(笑)
「な、なになに!!」
翔くんを自分の部屋まで呼びつけて
入口で律儀に立ち止まる姿を横目に
一本のネクタイを取りだす
「今度、スーツ着るんだけど・・・仕事でね。」
思ったことと違ったのかものすごく落胆した翔くん
わかりやすいっていったりゃ・・・・クククッ
「それでね、翔くんいつも仕事でスーツ着るでしょう?」
「あぁ、・・・まぁね、着こなしてはいませんが、気慣れてはいます」
「だからね、ネクタイの結び方・・・・教えてほしいんだけど?」
首に一巻きして翔くんを見る
意図が分かったらしく
真面目な顔でせっせとネクタイのレクチャーを始める
・・・・・真面目だよね、こういうところも
いいんだけど(笑)
小皿の上の金平糖をそっと襟から一粒落とす
「ん?・・・智くんなんか落ちてきたよ?」
「・・・・えっ?なんだろう?」
まき始めたネクタイを外して胸元のボタンを外す
ポロリと床にこぼれ落ちる金平糖・・・・
翔くんがゆっくりそれを拾い上げて
不思議そうに眺める
「・・・・こんぺいとう???」
「・・・・・・金平糖って甘いんだよね?」
「智くん?・・・・」
再びネクタイを巻きながら
翔くんに・・・・・メインイベントを伝えてみる(笑)
「・・・・・味見してみる?金平糖・・・」
一瞬、動きの止まる翔くん・・・・・
ハッとして、すぐさま大きな声で返事をする
「あ、味見・・・・したい!!!」
翔くんの指から一粒つまみあげポイッと
自分の口に放り込む
そのまま・・・・あんぐり呆けている口元に向かって
ゆっくり・・・・金平糖を押し込んだ
ふふっ・・・・甘いなやっぱり
直立不動の翔くんが頭から湯気を拭きだしている
その目の前に・・・・本体を差し出す
「これ・・・・お返し(笑)手作りじゃ無くてゴメン・・・」
我に帰った翔くんの顔が綻ぶ
「さ、智くん・・・・こんなに・・・・いいの?」
そこ?・・・・(笑)
まぁ・・・きっかけでもないと
翔くんからは「チュー」してもらえなさそうだしね
これでも・・・・考えた方なんだけど・・・・・
いっか、喜んでくれたから・・・
そこら辺はこれからじっくりね・・・・
どうやって・・・・金平糖使うのか
楽しみにしてるよ(笑)
「で、ネクタイ・・・・教えてくれないの?」
「へっ?・・・・それってホントの話なの?」
「・・・・うん、ホント、一人でできないの俺」
思い切り翔くんを見上げて
誘ってみても・・・・やっぱり真面目な翔くんは
ネクタイに夢中(笑)
気づけば・・・・すっかり日付をまたいで
「白い日」はすぎていた
俺のあげた金平糖は・・・・・
どの位で空になるのかな?
毎日の楽しみが増えていく・・・・
翔くん・・・・・
来年は何がいいかな?(笑)





