気づいたら、智くんの唇が目の前にあった・・・


何かを言っているのに声が聞こえない


その口元に・・・・目が行ってしまう





「・・・・翔くん、聞いてる?」


その声に我に変える・・・・




あぁ・・・・


下から覗き込むように僕を見ている顔が


可愛い・・・


年上なのに

可愛いんだ・・・・



智くんの家に連れてきてくれた理由は・・・

なんなのだろう?


初めて見る智くんの世界

プライベートで来たことなんかないから


緊張が半端ない!


でも・・・智くんと同じ匂いがして


ドキドキしているのに・・・・落ち着く


矛盾してるよね・・・・・(笑)



決心したことを聞きたい・・・

チャンス・・・・だから!


近い距離で僕を見つめる智くんは


少しだけ緊張しているように見えた




僕と同じだ

そう思うと勇気がわき出す




「・・・あの、・・聞きたい・・事があるんだ」



不意の質問にくびをかしげながら


一歩下がる智くん・・・・


無意識に自分がその後を追うように

一歩詰める・・・



「なに・・を?」


急にゆらゆらと揺れ出す瞳







何でこの人は・・・・

こんなに


そそるのだろう・・・・・




気づけば・・・・髪の毛が触れる距離まで

智くんに迫っていた



「・・・翔くん・・?」



もっと近くに・・・・・



「翔・・・・く・・」










あぁ・・・・・