コスモス:ギリシア語の「kosmos」(意味:美しさ、調和、宇宙など)に由来。
コスモス全般の花言葉:「乙女の真心」「調和」「謙虚」
「harmony(調和)」「peace(平和)」「modesty(謙虚)」「the joys that love and life can bring(愛や人生がもたらす喜び)」「beautiful(美しい)」
赤いコスモス(Red Cosmos):「愛情」「調和」
白いコスモス(White Cosmos):「優美」
ピンクのコスモス(Pink Cosmos):「純潔」
「ねぇ・・・大野君さ、翔さんのどこがいいわけ?」
コーヒーをおとす音と香りが辺りに広がるなか、俺は唐突に聞いてみた
「・・・・どこって、それ、答えないといけないですか?」
コポコポと音を立てるサイフォンを眺めながら答える
翔さんの愛しい人・・・・
「いや、別に強制じゃぁないよ、無いけどさ、気になるじゃん?」
薄っすらと頬を赤く染め言葉を探している・・・
「・・・・えっと、あのぅ・・・・」
大野君から聞いた、期待以上の答えに
今どきこんな純情な恋愛をしている奴等がいることが
急に腹立たしくなって・・・
何かしてやらないと気が収まらなくなっっていた
翔さんが・・・毎日早く帰りたいわけだ・・・・
ふとした瞬間同性を忘れさせるくらいに綺麗な華を咲かせる
俺ですら、息を飲むほどに・・・
・・・・・女なら言うことないだろうに
少しばかり意地の悪い俺は翔さんに浮気されたらどうするかと
聞いてみた・・・
すると・・・思いのほか自信なさげに
「・・・・・わからない」
そうポツリと答えた
・・・・なんだ?あれだけ迷惑なくらい、思いを注がれてるってのに
自分に自信ないわけ?
だいたい、あんなにメロメロなのに
浮気なんかするわけないじゃん・・・・
多少・・・鈍いところはあっても
基本一途だからねぇ・・・翔さん
ふ~ン・・・・
大野君は自分とは、不釣合いって思っていたりするのかな?
見た目は・・・お似合いなんだけどね
妬けるくらい(苦笑)
ふふっ、
嫌なことを思い出させるんだよな・・・・
この二人。
翔さんくらい、バカみたいに
わかりやすい相手ならよかったのに
あの日・・・あの手を取っていたなら
俺も二人のような時間が持てたのだろうか?
自分の気持ちに素直に向き合えている
二人をいつの間にか俺は羨ましく思っていた
「あのさ、大野君今回の仕事についてこない?」
「えっ?行ってもいいの!・・・でも、翔ちゃんは留守番って言ってた」
「大丈夫、でも・・・どうせなら驚かしてやろうかと思ってさ」
「翔ちゃんに内緒ってこと?・・・でも僕、嘘が下手だからなぁ・・・」
言葉とは裏腹に、早くも心は翔さんにむかっている
これじゃ・・・手放せないわけだ
「ふふっ、少しだけ変装してもらうけどね、」
「へんそう?・・・」
小首を傾げて不思議そうに俺を見る瞳にはまるで疑うことを知らない
澄んだ輝きが溢れている・・・
参ったね・・・・
ますます、翔さん苛めたくなってきた
そもそも、俺が居場所を教えてやったのがきっかけで
よりが戻せたんだから、いわば俺のお陰じゃん・・・
それ思うと・・・感謝足りないよね、
俺、翔さんが何で大野君に固執しているのか
わからなかった・・・
翔さんからすれば真逆のタイプ・・・
それゆえに惹かれ合うのだろうか?
人生って・・・わからないものだ
でも・・・この頃
なんとなくわかるような気がしてきた
大野君といると時間が緩やかに感じる
飾らない自分がいるんだ・・・
ホントに・・・・憎らしいくらい
幸せ者ですよ・・・翔さん
・・・・ちょっとくらい、いい思いさせてもらっても
構わないよね?
なんって言ったって、俺のお陰なんだから・・・・
慌てふためく翔さんの顔を想像して思わずニヤつく俺を
怪訝そうに見つめるキラキラの瞳・・・・
ここは・・・是非とも大野君頑張ってもらわないとね
、
「大野君、詳しいことは後で連絡するから、くれぐれもばれないようにね!」
複雑な顔をしている大野君にもうひと声!
「これが成功すれば、もっと自分に自信持っていいと思うよ?」
一瞬、眉を下げ戸惑う大野君もまた・・・可愛いもんで
って?何言ってるんだ俺?
これ成功したら・・・・
マジで俺、翔さんから何かしてもらいますからね
成功しなくても俺の所為じゃァないですがね(笑)
少しばかりテンションの上がった俺を
不安気に見ている・・・(笑)
健気なのかな?これって・・・
そんな大野君にウインクして店を後にした
楽しい出張になりそうだ・・・・
ふふふっ、はははっ
頑張れ!大野君!!



