翔ちゃん・・・・ずっと一緒だね







この日俺の初めてがまた一つ増えた(笑)


智に身体を隅々まで洗ってもらうという・・・・

どうでもいいことだが

嬉しく思ったのだ単純に・・・・・





「翔ちゃん・・・こうやってみると彫刻みたいだね・・・」


脇腹やら背筋やら指で突っつく智・・・


「それ以上やると違うもので突っつくことになるぞ(笑)」


ポカンと俺を見ていた顔が一気に赤くなる・・・


「はははっ、冗談だよ。のぼせる前にそろそろ洗い流してくれないか?」


「・・・・・別にいいのに」


鏡越しに俺を見つめる智と目が合う


うっ・・・・そんな顔でいわれるとなぁ・・・


ここは、聞こえなかったことにして


「おなかペコペコだ、早く上がろう・・・」



「う・・ん・・・・」



背中の泡をシャワーで洗い流すと


肩口に感じる柔らかな圧力・・・・・


「へへっ、つけちゃった」



「ん?どれ」



智がつけた小さな赤い跡


綺麗な形になっていた




「・・・まだまだ、だな」



「えっ?どうして、」



「もっと赤くなった方がいい・・・こうやるんだ」



智の腕を掴み引き寄せるとその首筋に唇を寄せる




「うわぁ~・・・・痛くすぐったい」



思い切り吸い上げた・・・・


思わず抱き寄せる腕に力が入る


「あっ・・・・・」


智から漏れる声にハッとして唇を離した


いかんいかん・・・・


智の視線が潤む・・・・


その視線を避けるようにチュッとキスをして


「・・・綺麗だろう?」



鏡に智の首筋を映す・・・



「赤い・・・・ね」


はにかむように赤い跡に手を添える姿が

妙に艶めかしくて・・・・・


下腹部に熱を持つ


いつだって智は無意識に俺を煽る


その気を抑えようがお構いなしに

俺を煽るんだ・・・・・


智の後姿を見つめ

抱きしめたくなる欲をなんとか抑えつける・・・・




智の作ったご飯は俺の好物ばかり

記念日でもないのに何かあったか?

と、いろいろと思い浮かべるも

該当するものはなく・・・・


智が楽しそうならそれでもいいと思っていた




「翔ちゃん・・・・これ・・・」


そう言って例の綺麗な小箱を俺に渡す


「なに?どうしたの?」


「うん・・・開けてみて!」


どこかで見たことのあるこの小箱


中から出てきたのは


銀製のブレスレットだった


アンティークショップ?・・・


あぁっ、智にペンダントを買った店・・・


「前に・・・翔ちゃんと綺麗な女の人が一緒だったの見たって言ったでしょ?」


「あぁ・・・」


「その時、僕そこにいたんだ・・・・」


「えっ?・・・・店の中に?どうして?」


「・・・・うん、翔ちゃんに何かあげたくて・・・色々見てた」



俺が買った日に智がそこにいたとは・・・・


それで・・・勘違いしていたのか


「これ・・・高かっただろう、ありがとう。嬉しいよ」


智のくれたブレスレットは渋い輝きを放つ銀製で彫り物に小さな

宝石が埋め込まれていた

柘榴石・・・・俺の誕生石か・・・


StoS forever


ふっ・・・なんだか泣けてきた


ニコニコした智の顔が少しづつぼやけてくる


鼻の奥がツンとしてきて

結構・・・やばくなってきた



「翔ちゃん?・・・・・」


心配そうに俺を覗き込む智を引き寄せて

抱きしめる・・・




智・・・俺今すっごい幸せだよ

お前がいてくれてよかった


「愛してる・・・智」



「・・・僕も・・・愛・・してる・・よ(照)」



絡まる視線がゆっくりとほつれていく

柔らかな口づけを幾度も交わし

熔けていく・・・・・