静かに横たわる
二人分の重さだけ沈み込み
動くたびに軋む音が大きくなる
あなたを慈しむように抱きしめ
静かに閉じられた瞼に口づける
あなたの全てを自分に刻み付け
そして俺をあなたに刻み付ける
決して離れられないように
瞳の奥に揺らめき立ち昇る
その兆しに今、応えよう
想いのままに
身体に纏う衣服をはがし
一糸まとわぬあなたを目の前にすれば
昂ぶる心は留まることなく
真っ直ぐにあなたへと向かう
「翔・・・・」
「・・・・翔」
何度も、甘く切ない声で
名前を呼ぶ
シミ一つない綺麗な背中の感触を指に刻む
滑らかな、その象牙色の肌に・・・溺れる
ほのかに香るあなたからの
甘い香りが更に脳を刺激する
背を這わす唇であなたの名を呼び続け
所々に浮かび上がらせる赤い華
きつく吸えば漏れる吐息
艶めかしいあなたをどうにかしてしまいたい
焦らすように指先であなたを 愛 撫 する
優しく流れるようにそっと包み込む
あなたの瞳に宿る
闇に揺らめく熱い焔は
その存在を露わにする
背中越しに振り向くあなたの唇に
熱い想いを重ねれば・・・・
絡みつくあなたの想いは
今までになく激しく俺を求め続ける
項にまわされたあなたの手に引き寄せられ
更に深く交わすくちづけ・・・
理性など・・・
いらない
そうあなたが叫んでいるようで
俺の最後のちっぽけな理性のカケラは
敢え無く吹き飛ぶ
今はただ、あなたを感じていたい
その誘惑に・・・のる
あなたが俺を求めてくれている
間違った始まりを悔いたこともあった
だが、あなたは俺を再び迎えてくれている
あなたに届いた・・・
やっと・・・
あなたの背中に重なり
ゆっくりと・・・一つになる
俺の思う通りにあなたは反応する
癖のなさに安堵する
前を向きたがるあなたを押さえつけ
そのまま抱きしめる
それでも振り返り俺を探す
その眼差しに・・・あなたの想いが溢れている
身体を捩るように
俺の唇を求めるあなたを・・・
愛おしいと思った
夢中であなたを抱きつぶす
震える声に、身体に酔いしれる
何度も押し寄せる波に
あなたは意識をとばす・・・・
それを見届けあなたに思いを注ぐ・・・・
しばらく繋がったまま
余韻に浸る・・・・・
もう・・・離さない
そう心に誓った
光差す闇の奇跡が
今始まる・・・・
あなたと・・・・





