これは?どういうこと?

辺りをキョロキョロ見まわすが

智くん・・・ホントにいなの?


写真と部屋の中をかわるがわる見る



あっ・・・・



またしてもテーブルの上の

「それ」に気づく・・・・


訳もなく右に左に行ったり来たり

・・・・これを

アタフタするって言うのかな?








智くん・・・もういいから

ごめんなさい、なんだかわからないけど

ここはひたすら謝るからさ・・・

こんなこと書かないでよ~

「さ、智く~~~ん(泣)いるんでしょ?」


情けないほどの声で呼んでみる・・・


シ~~~~~~~ン


ほんとにいないの?


はっ、もしかしてもう寝てるとか?

ふて寝!!!そう、ふて寝だ!


急いで寝室に行く



!!!!!!!


「・・・・・・・・・・。」


め、めまいがする・・・


ここまで手の込んだこと・・・

はぁ~・・・・・














それは、寝室のドアに張り付けてあって・・・・


仲睦まじい二人の写真


智くん・・・どこにいるんだ!


絶対いるでしょ?


見て楽しんでる?




「ちょっと!!!智くん、出てきなさいよ!いるんでしょ?」



そうだ!アトリエ?!




勢いよくドアを開けて中に入ると


「・・・・・・・ったく、あなたって人は」




















気持ちよさそうに、寝息を立ててる

おおかた、俺の慌てぶりでも覗き見するつもりだったんでしょ?

なのに・・・先に夢のなかって・・・(笑)


はははっ、智くんらしいよ


この寝息は・・・ふふっ、揺すっても起きないレベルだね


ん~?!



眠ってる相手に不本意ではありますが・・・・




いただいちゃいますよ、本気で焦らせたお返し!






ふんわりかかる前髪をよけて

額に一つ

すっきり通った

鼻筋に一つ


そして・・・

マシュマロのようなフワフワの

くちびるに一つ


いい匂い・・・


「智くん・・・・好きだよ」



起きる気配のないことをいいことに

昂ぶる気持ちを抑えられないでいる・・・

もう少しだけ・・・

少し開いた口元に

ご挨拶・・・・

「!!!・・・・・」


眠っているのにそれはゆっくりと

いつも通りの反応を示す


無意識に俺を探しているかのように・・・・


ヤバイ、止まらないかも


そっと智くんの上に覆いかぶさろうとしたとき

右手にカサッっとした何かに触れる


それは雑誌の切り抜きで・・・・



『寝込みを襲う悪い子はこれを買ってくるべし!!』


そう書かれていた



智くんって・・・・結構まめかも(苦笑)








そのまま隣でゴロンと横になり

智くんを抱きしめたまま

明日のスケジュールの変更を告げる

「・・・aye-aye sir 明日のオフは釣り具屋からね・・・」



天使の寝顔の小悪魔にそっとkissをした





END