智くんを迎えに松潤の家に向かった俺は
このまま連れて帰れるのか?それが正しいのか?
個人の仕事への影響や嵐としての活動や
メンバーへの負担・・・さまざまな問題がある事を
自覚していたのだろうか?
今までの幸せは口先だけの自己満足に過ぎなかったのでは?
と、そんなことを自問自答していた
「松潤・・・俺」
『あぁ、開いてるから勝手に入って・・・』
インターホン越しから聞こえた声は気持ち控えめだった
ドアを開けると
エナメルの少し小さめな靴が目に入る・・・
智くん・・・・
「さっきご飯少しだけ食べたんだけど、また眠っちゃって」
「そうか、悪いな、今回もまた迷惑かけて」
「社長に会えた?」
「いや、急用で不在だったから代わりに秘書から・・・」
そう話しだしてことの次第を説明した
黙って聞いていた松潤は時折智くんの方を心配そうに
見つめてはため息をもらす
「警戒されたままでも俺は今まで通りにする」
あぁ、松潤ならそう言うと思ってた
「俺だって、できることなら全て話して大っぴらにしたいよ」
そう言い終わらないうちに
「翔さんは無理だよ。キャスターは色恋ご法度だからね」
・・・・・・確かに
俺には目に見えない縛りが多すぎる
テレビ用の俺・・・か
昔のように、「智くん」て呼びたいのに
いつの間にか大野さん、リーダーになっていた
あえてそう呼んでいたんだ
守りに入ってしまったんだろうな
壊されたくない
邪魔されたくない
隠そうとすればするほど
違和感が出てしまう
気づかれてもおかしくなかった
俺のせい・・・だな
「これからどうするつもり?」
「このまま智くんを連れ去ってどこかでひっそり
暮らしたいよ・・・なんてな(苦笑)」
いきなりだった
いきなり胸ぐらをつかまれ
思いっきり突き飛ばされる・・・
「ふざけるな!そうやって翔さんは大野さんを隠そうする
それじゃどこへ行ったって変わらない、何もやましいことなんて
してないんだ堂々としてればいい、キャスターなんてやめちまえよ
それくらい大野さんが大事だってわからせてやればいい」
・・・松潤
あぁ、その通りだ
だが今の俺にはその度胸も自信もない
未来を想い描いたとき、ただ漠然としたことしか
考えていないことに気づいたんだ
隣に智くんさえいてくれたらいいと・・・・・
現実を全く考えていないことを、甘く見ていることを
きっと智くんはなんとなく肌で感じ取っていたのだろう
俺の甘い考えを・・・・
軽い気持ちで言ってはいけない言葉を
俺は口にしてしまった
しかも、智くん以外の人との未来を偽りとはいえ
口にしてしまったんだ
自業自得
智くんがどんな気持ちでこれを買ったのか
どんな気持ちでこれを・・・手放したのか
考えただけで泣けてくる
「松潤・・・・俺、社長に直接話して・・・智くんとのこと
認めてもらえれうように説得してみるよ・・・・わかってもらえるまで
何度でも。それまでは事務所の意向に従う。俺たちの仕事に影響が出ることを
智くんも望まないはず・・・」
「まって、リーダーの・・・大野さんの考えを聞いてからでも・・」
「いや、聞いてもきっと同じことを言うよ・・・嵐があっての自分だから」
「このまま手放すの?大野さんを?」
手放す?・・・・・

「そんな訳ないだろう!誰にも譲る気はない、松潤、お前にもな!」
一瞬、若いころの翔さんを見ているかのようだった
葛藤・・・しているんだ二人とも想いは一つなのに
俺は?・・・・今の現状を捨ててまで大野さんを守れる?
翔さんの話を聞くまではできると思っていた。
俺がそうしても大野さんが望まなければ
無意味だ・・・・・
結局そう・・・
大野さんの望みがかなうこと
笑っていられる場所
それが俺の愛し方なんだよね

そしてリーダーを残したまま
翔さんが帰って行った・・・
このまま連れて帰れるのか?それが正しいのか?
個人の仕事への影響や嵐としての活動や
メンバーへの負担・・・さまざまな問題がある事を
自覚していたのだろうか?
今までの幸せは口先だけの自己満足に過ぎなかったのでは?
と、そんなことを自問自答していた
「松潤・・・俺」
『あぁ、開いてるから勝手に入って・・・』
インターホン越しから聞こえた声は気持ち控えめだった
ドアを開けると
エナメルの少し小さめな靴が目に入る・・・
智くん・・・・
「さっきご飯少しだけ食べたんだけど、また眠っちゃって」
「そうか、悪いな、今回もまた迷惑かけて」
「社長に会えた?」
「いや、急用で不在だったから代わりに秘書から・・・」
そう話しだしてことの次第を説明した
黙って聞いていた松潤は時折智くんの方を心配そうに
見つめてはため息をもらす
「警戒されたままでも俺は今まで通りにする」
あぁ、松潤ならそう言うと思ってた
「俺だって、できることなら全て話して大っぴらにしたいよ」
そう言い終わらないうちに
「翔さんは無理だよ。キャスターは色恋ご法度だからね」
・・・・・・確かに
俺には目に見えない縛りが多すぎる
テレビ用の俺・・・か
昔のように、「智くん」て呼びたいのに
いつの間にか大野さん、リーダーになっていた
あえてそう呼んでいたんだ
守りに入ってしまったんだろうな
壊されたくない
邪魔されたくない
隠そうとすればするほど
違和感が出てしまう
気づかれてもおかしくなかった
俺のせい・・・だな
「これからどうするつもり?」
「このまま智くんを連れ去ってどこかでひっそり
暮らしたいよ・・・なんてな(苦笑)」
いきなりだった
いきなり胸ぐらをつかまれ
思いっきり突き飛ばされる・・・
「ふざけるな!そうやって翔さんは大野さんを隠そうする
それじゃどこへ行ったって変わらない、何もやましいことなんて
してないんだ堂々としてればいい、キャスターなんてやめちまえよ
それくらい大野さんが大事だってわからせてやればいい」
・・・松潤
あぁ、その通りだ
だが今の俺にはその度胸も自信もない
未来を想い描いたとき、ただ漠然としたことしか
考えていないことに気づいたんだ
隣に智くんさえいてくれたらいいと・・・・・
現実を全く考えていないことを、甘く見ていることを
きっと智くんはなんとなく肌で感じ取っていたのだろう
俺の甘い考えを・・・・
軽い気持ちで言ってはいけない言葉を
俺は口にしてしまった
しかも、智くん以外の人との未来を偽りとはいえ
口にしてしまったんだ
自業自得
智くんがどんな気持ちでこれを買ったのか
どんな気持ちでこれを・・・手放したのか
考えただけで泣けてくる
「松潤・・・・俺、社長に直接話して・・・智くんとのこと
認めてもらえれうように説得してみるよ・・・・わかってもらえるまで
何度でも。それまでは事務所の意向に従う。俺たちの仕事に影響が出ることを
智くんも望まないはず・・・」
「まって、リーダーの・・・大野さんの考えを聞いてからでも・・」
「いや、聞いてもきっと同じことを言うよ・・・嵐があっての自分だから」
「このまま手放すの?大野さんを?」
手放す?・・・・・

「そんな訳ないだろう!誰にも譲る気はない、松潤、お前にもな!」
一瞬、若いころの翔さんを見ているかのようだった
葛藤・・・しているんだ二人とも想いは一つなのに
俺は?・・・・今の現状を捨ててまで大野さんを守れる?
翔さんの話を聞くまではできると思っていた。
俺がそうしても大野さんが望まなければ
無意味だ・・・・・
結局そう・・・
大野さんの望みがかなうこと
笑っていられる場所
それが俺の愛し方なんだよね

そしてリーダーを残したまま
翔さんが帰って行った・・・
