sho to satoshi vol.1


仕事が思いのほか早く切りあがり、

先日の約束約束通り

智くんの家に向かった




セキュリティーが甘いと事務所から指摘され


いやいや引っ越しをさせられてからというもの、


荷物をほどくどころか全く手つかずのまま


自分の家が不便だからと俺の家に転がり込んできたのが


つい最近の事




一部屋貸してくれと、頼まれ物置と化していた一室を


綺麗にして使ってくれればいいと明け渡す


しばらく呆然とその部屋を見渡しあまりの乱雑さに


諦めるかと思いきや


いい部屋だと、早速片しはじめる



オイオイ・・・マジでここに住み着く気か?


内心、片すの嫌がって自分の家に帰るだろうと

高をくくっていたのだが・・・・


どうにも断れない雰囲気にまでなってしまい


挙句の果てに手伝わされる始末


もとい、もともとは俺の荷物なわけで

片づけていただいてると、表現するべきか


が・・・・一緒に住むとなると

些か問題点も無きにしも非ず




こう見えましても一応彼女とよべる人はいるわけで


自宅に招き入れ、事をいたすこともしばしばあるわけで・・・


その都度追い出すわけにもいかず・・・・


当分自宅での情事は、オアズケかな?


深いため息をひとつ・・・



「なんだよ、しけた面して。早く手を動かせよ、夜が明けるぞ」



・・・・・ここは、一応俺んちなんですが~


片していただいて文句も言えず・・・


まぁ、それもおかしいのだが、借りる身分の発言じゃないだろう



むかしから、智くんの言いなりに動いてしまう自分がいて


今まさにそれに値する・・・



なぜだかは分からない。わからないので考えたこともない



が・・・・意外とそれが嫌じゃ無い自分がいて


そう思うのだから仕方がない




「翔ちゃん、俺、いったん帰る。帰って持って来たい荷物あるんだ


だから、明日俺んちまで迎えにきてくんない?」



「はぁ?・・・・なんで俺がそこまでせにゃいかんのです?」



「そんな事言わないでさ、いいじゃん、頼むよ、翔ちゃん」



ほら、これだ・・・この笑顔


これに弱いんだ俺・・・



「これ、俺んちの鍵。勝手に入ってきていいから。エントランスのロック

俺の誕生日だから開くだろ?」



誕生日・・・・あぁ、そう言えば来月誕生日だ。



ん~今年はどんなのがいいかな?


何をあげたら喜ぶかな?ははっ、なんだか考えるの楽しいわ。



「・・・・翔!俺の話聞いてる?」



「ん?あぁ、ごめんごめん、大丈夫、ちゃんと開けて入るから」



「もし、いなかったら適当に待ってて、じゃ、またね!」


「あぁ、送らなくていいの?」



「いいよ、まだ電車あるし、じゃあね!」



・・・・完全に智くんのペースだなぁ~


何だって、俺んちなんかに来たいんだ?


まぁ、家の方が都会だけど・・・


そもそも智くんはなんで都下にわざわざ越したんだろう?


電車で帰るのも気にしない人だから不自由はないんだろうけど


あれか?無理矢理引っ越しさせられた腹いせに


そこには住んでやんねぇ…とか何て思ってないよね?


とにかく、明日迎えに行って部屋の中見てみよう


どんだけ片付いていないのか、手伝えることあるなら



手伝うし・・・・



・・・・・・・?それで住めてしまえば俺んち来ないでいいじゃん?


チクンッ・・・・あれ?なんだこの痛み?


?????


まぁ、いっか。もう寝よう。



おやすみ!




そんなこんなで、冒頭のお迎えに話がつながるんだけれども・・・・


この続きはまた、次回にでも・・・・・






以上、翔と智でした・・・・・