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楽屋に入ると先に来ていた潤に軽く挨拶をして

自分の定位置に着く


ちらっと俺を横目でみると、声をかけてきた




「・・・翔さん何かあった?」


「別に・・・何もない」


「ふ~ん。そう。今日は撮影やめといた方がいいね」


「・・・なんで」



「その顔でするの?」



「・・・・その顔って」



「今日の分俺だけでいいか確認してくるから鏡でも見たら」


そう言うとスタスタと部屋を出ていった。


「顔?・・・」


!!!!!


出かけるときは気づかなかったが・・瞼がはれひどい顔になっていた


「・・・厄日だな」


戻ってきた潤は二人いっぺんにって指示らしいから

今日は無しで明日の朝一で変更になったとだけ告げて

片づけ始める。


「すまん・・・」


「・・・翔さん、俺さ話すことあるんだ。少し時間いい?」


「あぁ、いいよ。」









まだ夕飯には早く近くのカフェバーで話すことになった


「翔さん、俺この間リーダーのうちにお邪魔したって話したじゃん」



「あぁ、」


「あの日、リーダーなかなかうんって言ってくれなくてさ」


「あぁ。」


「最後にダメもとで言ってみたら、少しだけって条件でOKもらえたんだよ」


「そうなんだ」


「十何年一緒にいて初めてだから、なんかもう嬉しくって嬉しくって」



「・・・・・っで、話って何?」


「えっ、あぁ、それなんだけど・・・翔さんてリーダーの家


何度か行ったことあった?」


「・・・・。なんで?」


「リーダーが着替えるの待ってる時に、創作品とか勝手に見てていいって

言うから、いろいろ見てたらさ、スエットとジャケットが掛てあったんだ。」



「スエットと…ジャケット?・・・!!」


「うん、スエットって紺の上下、ジャケットは、俺のと色違い(笑)」


「・・・・・。」



「あれ、翔さんのだよね」


「リーダーが翔さんにあげたスエットでしょ?ジャケットは・・・」



「そうだよ、俺のだよ。だからなんだよ!」


「いつから?・・・・」



「・・・・・。」



「いつから、付き合ってるの?」



「なっ、付き合ってなんかないよ。たまたま遊びにいった時に忘れたんだ」


「泊りで遊びに行くことなんてあったんだ。」


「泊まってないよ。なんだよ、何が言いたい!」


潤は大きくため息をついて、コーヒーに口をつけた。



「リーダー、翔さんのスエットずっと見てた。」


「はっ?」


「目に涙ためて・・・ずっと見てたんだ」


そう話す潤の顔が思いのほか真剣で、俺はこのまま

あったことを話すべきどうか迷っていた。



メンバーにも秘密にしていたこと・・・

付き合っていないといったことは、今となっては

唯一の真実。



潤が話を続ける・・・


「その後、飯食いに行くぞって外に食べに行って、

その後飲みにいって、で、カラオケで歌わないですっと話してた。

リーダーの家にいたのって30分くらいだったかな?」


「・・・・・。」


「翔さんのさ・・・話ばっかするんだよね。酔うと(笑)

今の俺じゃ翔くんには釣り合わない、ZEROの翔ちゃんスゲー好きとかさ。(笑)」


「智くん・・・・そんな事いってたの?」


「ほかにもいろいろとね、なんだか一人でグルグルしてるみたいだったから

もし翔さんが側にいるなら、、安心だったんだけど・・・」


「・・・・・。」



「なんか意味不明な話も多かったから(笑)・・・

  
こたつでみかん食う約束してるとか、なんだっけな、・・・・」



「ケーキは俺が焼く。」



「あっ、そうそれ!?って何で知ってるの?」


・・・・・俺やっぱ馬鹿だ。大馬鹿だ


「翔さん?えっ・・・ちょっ・・ここで泣かないでって」



俺が言ったことを気にしてたんだ・・・

だから離れることを考えた?


俺のために?・・・・智くん。

智くん。

智くん。